【大学受験】総合型選抜(AO入試)でポートフォリオは必要?書き方のコツや手順を解説!
大学受験(総合型入試)で重要なポートフォリオを、どう書くべきかお困りではないでしょうか。
ポートフォリオを初めて書く受験生が多く、手順を知らないとよいポートフォリオは作れません。
本記事では、ポートフォリオとはどのようなものか、書き方の手順やポイントまで解説します。
合格につながるポートフォリオの書き方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
大学受験で必要なポートフォリオとは
大学受験の総合型選抜におけるポートフォリオとは、高校生活におけるこれまでの活動経歴をまとめたものです。
部活動への取り組みやボランティアなどの課外活動、学校行事への取り組みや、取り組む姿勢をまとめます。
取り組んだ内容をただまとめるだけではなく、取り組もうと思った理由や取り組みからの学びまで詳細に説明することが大切です。
総合型選抜では、評定や調査書の内容だけでは把握できない、その人の個性を評価するためにポートフォリオの提出が求められます。
ポートフォリオは合否に影響する要素のため、事前に対策し、内容を作り込むことが大切です。
なお、美術系の大学の場合はこれまでの作品をまとめたものを意味し、少し意味合いが異なります。
大学受験のポートフォリオの書き方:5ステップ
今まで大学受験のポートフォリオを作成した経験がない場合、どう作成すればよいかわからない人も多いでしょう。
しっかりと自分の取り組みを伝えるためには、適切な手順で進めることが大切です。
具体的な作成ステップについて、次で解説します。
ステップ1:これまでの経験を書き出す
ポートフォリオに記載できる経験内容について、自分には何があるか書き出しましょう。
記載できる取り組み例としては以下のものが挙げられます。
- 部活動
- 学内活動(文化祭や生徒会など)
- ボランティア活動
- 資格試験への取り組み
- 留学経験
上記に該当する取り組みについて、できるだけ多く書き出しましょう。
書き出したら、なぜその取り組みに注力したか、どのような役割を果たしたのか、記載します。
ステップ2:アピールできるポイントを思いつくだけ書き出す
次に、書き出した取り組みについて、何をアピールできるのか、ポイントを思いつくだけ書き出しましょう。
この段階では本文作成に取り掛からないことが大切です。
本文作成と並行してしまうと、話で主張したいテーマがブレてしまうため、よいポートフォリオが完成しません。
できるだけ多く書き出すことで、ステップ3以降の流れをスムーズに進められます。
ステップ3:書き出したポイントをまとめ、構成を考える
ステップ2までで書き出した内容を整理し、全体の構成を考えます。
構成とは、ポートフォリオに記載する内容について、タイトルとサブタイトルを定めることです。
理想としては、タイトルとサブタイトルを見るだけで、取り組み内容や目標がイメージできる状態を目指します。
そのためには、「どのような目標を立て、目標に向けて何を頑張ったのか」を分かりやすく伝えることが大切です。
取り組み内容について、よい実績があったとしても、掲げた目標と関連性がないと、ポートフォリオに一貫性が失われてしまい、内容が伝わりにくくなります。
書き出した内容から共通性のある目標を見つけ出し、その目標に直結する要素を抜き出すことが大切です。
ステップ4:レイアウトを整える
全体の構成が整ったら、文章やレイアウトを整えます。
文章は、読む人が読みやすく簡潔な表現を意識することが大切です。
内容を見やすくするため、図や写真を効果的に使うと、読む人がイメージしやすくなります。
重要な内容については積極的に取り入れましょう。
ただし、過剰に使いすぎると、ボリュームが出過ぎてしまい、かえって伝わりにくくなることもあります。
そのため、見栄えをよくすることではなく、何を伝えるために図や写真を使うのか意識することが大切です。
ステップ5:他人に見てもらって添削してもらう
ポートフォリオが完成したら、先生や親など身近な大人に見てもらいましょう。
1人の人に限らず、できるだけ多くの人に見てもらうことが大切です。
人に見てもらうことで書かれている内容が分かりやすいか、一貫性のある内容になっているかなど、自分だけでは気づきにくい改善点を指摘してもらえます。
フィードバックをもらったらその内容を踏まえて改善し、また見てもらうことを繰り返すことで、内容がより洗練されていくでしょう。
大学受験で合格につなげるためのポートフォリオ作成ポイント
ポートフォリオは総合選抜型の大学受験では、合否に関わる重要な要素です。
ここでは、合格率を高めるポートフォリオ作成のために意識したいポイントを解説します。
主張の一貫性を意識する
ポートフォリオは主張に一貫性があることが大切です。
主張の一貫性とは、大事にしたい価値観や目標と行動内容がつながっていることを示します。
ポートフォリオを作成する際には、実績ベースだけで考えるのではなく「喜怒哀楽」を激しく感じた場面を思い出してもらう方法も効果的です。
心を強く動かされた体験は、個人の価値観が強く出ており「なぜそう感じたのか」を文章化することで、他の学生には書けないポートフォリオが作成できます。
ポートフォリオでは、一つひとつの取り組みで特によい実績が出た内容について記載してしまいがちですが、必ずしも正しいとは限りません。
取り組みが価値観や目標とつながっていない場合は、あえて記載しないという選択肢もあります。
学びや成長をしたことを記載する
ポートフォリオでは、実績や経験に対して、学んだこと、反省点や成長したことを記載します。
輝かしい経歴が必ずしも評価されるわけではありませんが、アピールできそうな事柄はすべて記載するとよいでしょう。
受験校のアドミッションポリシーを確認する
受験校のアドミッションポリシーを確認し、ポートフォリオがその内容に合ったものになっているか確認しましょう。
アドミッションポリシーとは、大学が学生に対して求める人物像を具体的に示したものです。
ポートフォリオの内容が素晴らしくても、アドミッションポリシーと合わない内容であれば、評価対象にはなりません。
自分がどのようにアドミッションポリシーと合致しているのかを意識してポートフォリオを作成することで、より効果的にアピールできます。
客観的な視点を意識する
ポートフォリオは客観的な視点を意識して書くことが大切です。
ポートフォリオとは、客観的で誰が見ても分かる具体的な内容と、内容に対する主張・考えの2種類で構成されています。
例えば「〇〇に力を入れて頑張った」のは主張ですが、この文章だけでは具体的な取り組み方がイメージできません。
「〇〇の活動では、キャプテンの役割を果たし、チーム内のコミュニケーション強化に取り組んだ結果、県内で〇〇位の実績を残しました」と記載すると、具体的な取り組み内容や結果が内容に含まれます。
客観的な事実や取り組み内容を記載することで、自身の主張や取り組みにより説得力を持たせることが可能です。
客観的な事実の例としては「オーストラリアに〇ヶ月留学した」「〇〇年〇〇月に受験したTOEFLで〇〇点取得した」などが挙げられます。
試験に合格できなかったなど「よい結果になっていないから書きにくい」ということもあるかもしれません。
しかし、結果は好ましくなくても、自分の気持ちが変化したことや成長したことを記載することでよい評価になることは十分にありえます。
必要以上の時間をかけない
総合型選抜では、ポートフォリオだけではなく、小論文や面接、プレゼンテーションなど、さまざまな対策が求められます。
ポートフォリオは時間をかければ完成度が高まっていくものですが、時間をかけすぎて、他の対策がおろそかになるのは好ましくありません。
ある程度完了までの期日を定めておき、他の対策にも十分な時間が割けるよう時間を確保することが大切です。
まとめ
この記事では大学受験の総合型選抜で必要なポートフォリオを作成する手順やポイントについて解説しました。
大学にアピールできるポートフォリオはただ取り組み内容をまとめるだけではなく、アドミッションポリシーに沿って、自分の取り組みがどう合致しているのかをアピールすることが大切です。
そのためには、自分の目標や価値観、取り組み内容を分析し、一貫性のあるポートフォリオを作れるよう整理する必要があります。
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