英検・漢検だけじゃない!数検も取得しよう!
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数検とは
数検とは略称であり、正式名は「実用数学技能検定」という。1992年より始まり、2006年以降は30万人以上の受験者を数え、来年には第300回の検定日を迎える。数学・算数の実用的な技能を測る検定であり、全国レベルの実力・絶対評価システムとなっている。そのため、自分の数学力の証ともいえ、さらに、進学・就職を有利に進めることができる検定といえる。受験資格は特に定めておらず、誰でもどの級から受験することが可能である。余談であるが、最年少記録として、7歳で2級合格。今年13歳が合格率7%の1級を合格した記録がある。
検定内容
実用数学技能検定には、数学領域である1級から5級までの「数学検定」と算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までの「算数検定」が存在する。数学検定には、1次試験と2次試験と別れている。一次試験の内容は、計算技能検定という名前であり、答案用紙に答えを書く際は、答えだけを書けばよい。試験時間も60分である。対して、2次試験の内容は、数理技能検定という名前であり、答案用紙に途中式や考え方を記入し、答えまでの道のりを記すことが求められている。試験時間も準2級と2級は90分、準1級と1級は120分となっている。初めて受験する際には、両方受験し、両方合格することで級の取得にはなるが、どちらか片方だけ合格した際には、次回からは片方だけの受験が可能となる。
以下に「数学検定」にあたる1級から5級までの内容を簡単に記す。※詳しくは『数学検定・算数検定』のホームページに書いているため、目を通してほしい。
5級(中学校1年生程度)
正の数・負の数、文字の式、方程式、比例と半比例、平面図形、空間図形、資料の活用など
4級(中学校2年生程度)
式の計算、一元一次不等式、連立方程式、一次関数、図形の調べ方、図形の性質と証明(平行線の性質、平行線と線分の比、三角形の合同条件、四角形の性質)確率など
3級(中学校3年生程度)
式の展開と因数分解、平方根、二次方程式、簡単な二次関数、図形と相似、円の性質、三平方の定理、簡単な統計(標本調査)など
準2級(高校1年生程度)
数学Ⅰ:数と式、二次関数・図形と計量、データの分析
数学A:場合の数、確率、図形の性質、整数の性質、
数学B:等差数列、等比数列
コンピュータ(流れ図・近似値)、統計処理の基礎、離散グラフ、数学の歴史的観点など
2級(高校2年生程度)
数学Ⅱ:式と証明、複素数と方程式、図形と方程式、三角関数、指数関数と対数関数、微分法、積分法
数学B:平面上のベクトル、空間のベクトル、方程式の解、確率分布と統計的な推測
コンピュータ(数値計算)など
準1級(高校3年生程度)
数学Ⅲ:複素数平面、式と曲線、関数、極限、微分法、積分法
数学C:行列の演算と一次変換、基礎的統計処理
コンピュータ(数式処理)など
1級(大学程度・一般)
解析:微分法、積分法、基本的な微分方程式、多変数関数、基本的な複素解析
線形代数:線形方程式、行列、行列式、線形変換、線形空間、計量線形空間、曲線と曲面、線形計画法、二次形式、固有値、多項式、代数方程式、初等整数論
確率・統計:確率、確率分布、回帰分析、相関係数
コンピュータ:数値解析、アルゴリズムの基礎
その他:自然科学への数学の応用など
数検取得の利点
特定の階級に合格することで、大学や短期大学、高等学校などの一般・推薦入試において優遇措置や評価などを受けられる。また、特定の科目の単位取得が認められる。つまり、入試優遇や単位認定が受けられることが最大の利点となる。入試優遇措置校一覧は『数学検定・算数検定』のホームページに書かれているため、目を通してほしい。
さらに、将来の話になるが、数検の取得についてを考慮する職業もあるため、理系分野の仕事を将来の夢として考えているのであれば、取得することはメリットといえる。
まとめ
英検や漢検の取得に向け、一生懸命勉強する生徒は多いが、数検を取得したい、数検のために勉強したいという生徒はほとんど出会えてないことが、残念である。数学を学べることは大変素晴らしいことである。ただただ学ぶだけではなく、自らの数学力の証明に取得や自己研鑽のために挑戦する等、数検に対して興味をもってもらいたい。
もし、興味を持たれた場合は、『数学検定・算数検定』のホームページに過去問があるため、ぜひ、挑戦してもらいたい。さらに、本屋さんには、解説書も売っているため、取得に向けて役立てることができる。そして、申し込みをし、受験してみてほしい。個人受験の場合は年3回行われている。数検のために勉強する内容は必ず学校で学び、定期考査に出る内容のため、自らの学年にあった級の勉強もいいが、学年より一つ上の級の勉強をしておけば、自然と予習にもなる。ぜひ、一人でも多くの子供たちが数検に興味を持ち、取得に向け学ぶことで、数学に対しての興味・関心を高めてほしいと考える。
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