中高一貫校生でも塾が必要なケースがある!4つの判断基準を解説
中高一貫校に通うお子さんが、テストで赤点を取っていたり成績が大幅に下がっていたりすると、「塾に通わせた方が良いかもしれない」と思うことがあるのではないでしょうか?
しかし、お子さん本人が部活や趣味に夢中になっていると、塾に通うように説得することは難しいですよね。
もちろん、勉強への意欲が高く、学習習慣も身についていて、進学のために必要な成績を収めている中高一貫校生であれば、塾は必要ないでしょう。
しかし、約40%の中高一貫校生が塾に通っているというデータがあり、「中高一貫校に通っていれば塾は必要ない」とは言い切れないのが現実です。
そこで今回は、これまでに多くの中高一貫校生の指導を行ってきた「中高一貫校 個別指導塾WAYS」の知見から、お子さんに塾が必要かを見極められる「4つの判断基準」と、お子さんへの説得に役立つ「塾に通う3つのメリット」をお伝えします。
ぜひこれから紹介する内容をもとに、塾が必要かどうかをお子さんとご一緒に考えてみてください。
このページの目次
「中高一貫校生に塾は必要ない」と言われる理由
親御さんがお子さんを塾に通わせたいと思っていても、お子さんが勉強以外のことに熱中していると「中高一貫校生には塾は必要ない!」などと言われ、説得が難しくなることがあります。
また、親御さんも「中高一貫校生に塾は必要ない」と聞いたことがあり、お子さんに塾を勧めづらいと感じることもあるかもしれません。
しかし、理由を知らないまま「中高一貫校に通っているから塾は必要ない」と思っていると、お子さんの進路や将来の可能性を狭めてしまう恐れがあります。
➀学校の授業のレベルが高い
中高一貫校の授業は、一般的な公立校と比べてレベルが高い傾向があります。
例えば、教科書やカリキュラムが学校独自のもので難易度が高かったり、授業のスピードが速かったりするのです。
そのため、学校の授業を理解できていれば、必要な学力を身につけられることはもちろん、大学受験のための基礎も身につけられます。
加えて、中高一貫校生は、中学受験のために一般的な公立小学校で学ばない内容を勉強しているため、入学時点からレベルの高い授業が行われることが多いです。
②学校での大学受験対策が充実している
一般的な公立高校では、大学受験ギリギリまで学校の授業が終わらず、学校の授業内で大学受験対策が行われないことが少なくありません。
そのため、大学受験対策のための塾が必要になります。
しかし、中高一貫校では、公立校で中学校と高校の6年間で勉強する内容を5年間で勉強し、残りの1年間で大学受験対策を行う学校がほとんどです。
この特徴から、「学校の授業についていけていれば、大学受験対策のための塾は必要ない」といわれるのです。
③内部進学・系列大学への進学ができる
中高一貫校には、内部進学があるため一定の成績を収めていれば、高校受験をすることなく高校に進学できます。
また、大学受験でも学校で好成績を収めていれば、受験をすることなく附属の大学や系列大学への進学が可能です。
つまり、学校の成績で好成績を収められていて外部受験を希望しない場合は、進学のために受験をする必要がなく塾にも通わなくてよいのです。
塾が必要な中高一貫校生は一定数いる
中高一貫校生は一般的な公立校に通う学生と比べると、塾に通わなくても進学や受験に問題がない場合が多いと言えます。
しかし、中高一貫校生全員が塾に通わなくても良いという訳ではありません。
実際に、中高一貫校生の通塾率は40%程度となっており、一定数の中高一貫校生は塾に通っています。(参考:ベネッセ教育情報「中高一貫校生の通塾率は、成績や学年に関わらずほぼ40%と一定」)
また、先ほど解説した内容からもわかるように、塾が必要ない中高一貫校生はとは次のような条件をクリアしていることが前提となります。
- 学校の授業についていけていれば
- 学校の成績で好成績を収めていれば
- 外部受験を希望しない場合は
つまり、こういった条件に当てはまらない中高一貫校生が、塾に通わないままでいるのは危険なのです。
具体的な条件については、のちほど詳しく解説します。
「テスト・成績・学校外の勉強」への不安から塾を探す中高一貫校生が多い
中高一貫校生の中にも、塾に通う学生が一定数いると解説しましたが、塾を探すようになったきっかけはさまざまです。
参考として、中高一貫校個別指導塾WAYSに通う生徒の保護者200人を対象に行った、塾を探すきっかけを尋ねたアンケートの結果を紹介します。
塾を探すきっかけはなんですか?※1人2つまで
- 定期テストの結果が悪かった 30.6%
- 勉強時間や勉強のやり方に不安を感じた 30.1%
- 家庭での勉強のサポートに限界を感じた 16.4%
- 宿題や提出物のサポートをしてほしかった 8.6%
- 通知表の評定が悪かった 7.4%
中高一貫校の定期テストの点数や通知表は、内部進学や指定校推薦、系列大学への進学など、今後の進学や進路にに大きく影響するため、一般的な公立校よりも重視される傾向があります。
そのため、定期テストや通知表の結果が悪化したことで、塾を探し始める人が多いのでしょう。
加えて、勉強のやり方や家庭での勉強、宿題・課題など学校以外の勉強への不安は、レベルの高い授業についていかなければならない中高一貫校生特有の悩みと言えます。
また、これまでにたくさんの中高一貫校生を見てきた「中高一貫校 個別指導塾WAYS」代表の遠藤尚範は、WAYSへの問い合わせがあるご家庭は、「勉強に対して熱心な家庭だからこそ危機感を感じている」と指摘します。
そして、危機感の背景には、中学受験の時と同じように保護者が伴走者として面倒を見きれなくなったこと、子どもが思春期でコミュニケーションの取り方が変わったことなど、中高一貫校生、そしてその親御さんならではの悩みや不安があるのです。
中高一貫校生が塾を探すきっかけについては、次のWAYS取材記事も参考になりますので、あわせてご覧ください。
参考記事:NHK首都圏ナビ「中高一貫校に入学 すぐに塾でモヤモヤ ~中高一貫生“専門塾”とは?」
中高一貫校生の子に塾が必要かを判断するための4つの基準
さきほども解説した通り、中高一貫校生の中にも、塾が必要な学生とそうではない学生がいます。
ここでは、これまで多くの中高一貫校生を見てきた「中高一貫校 個別指導塾WAYS」の知見から、「塾が必要か」を見極めるための4つの判断基準を紹介します。
ぜひ、お子さんとご一緒に読み、「塾が必要かどうか」を検討してみてください。
➀勉強への意欲があるか
勉強に対する意欲が高いお子さんは、常に自分の成績や勉強について考えていることが多いです。
また、意欲が高ければ、親や学校の先生から言われなくても勉強に取り組めるため、塾に通わなくても問題ない可能性が高いでしょう。
お子さんの勉強への意欲の高さを見極める際は、学校の授業態度や課題の提出率がヒントになります。
学校の授業で居眠りをしていたり、ぼーっとしている様子が多かったりする場合は、お子さんの勉強へのモチベーションは低い可能性が高いです。
また、課題をあまり提出していない場合は、課題に取り組めない状態、つまり学校の授業を理解できていないことが考えられます。
学校の授業態度や課題の提出率については、電話や面談などで学校の先生に聞いてみましょう。
ほかにも、日常会話の中で「お子さんから勉強の話をするか」「勉強に関する前向きな発言があるか」などもチェックしてみてください。
②学習習慣が身についているか
お子さんに学習習慣が身についていれば、勉強時間を確保できているため、塾に通わなくても進学や受験に支障がないでしょう。
一方で、学習習慣が身についてない場合、日頃から学校の授業の予習・復習ができていない可能性が高く、学校の授業の理解度が低いことが考えられます。
また、学校の授業以外で勉強する時間がないため、勉強時間が足りていない場合もあるでしょう。
学習習慣が身についてるかどうかを見極めるためには、お子さんに直接たずねることに加えて、日頃の様子を観察することが大切です。
ただし、学習習慣が身についていても、「勉強方法がわからない」「成績が上がらない」などの状況であれば、塾に通いプロから指導を受けた方がよいでしょう。
③学校で好成績を収めているか
学校で好成績を納めている中高一貫校生のお子さんは、塾に通う必要がない場合が多いです。
ただし、お子さんの成績が好成績かどうかは、学校ごとにテストの難易度や成績のつけ方が違うため、「80点以上ならOK」「平均点を超えているから大丈夫」などと曖昧な基準で判断するのは危険です。
お子さんの成績の判断基準がわからない場合は、学校の先生に相談や質問をすることがおすすめです。
一方で、次のような状況のお子さんの場合は、塾に通い遅れを取り戻したり、苦手を克服したりする必要があります。
- 赤点を取っている
- 点数が低迷していて伸びる様子がない
また、点数以外にも「答案用紙に空欄が多い」「解き直しをした形跡がない」といった状態の場合、学校の勉強についていけていないかもしれません。
④今の学力で進学できる進路を希望しているか
お子さんが今の学力で進学できる進路を希望している場合は、これ以上学力を上げる必要はないため、塾に通わなくても問題ないと言えます。
例えば、次のような場合です。
- すでに志望校の合格圏内に入っている
- 指定校推薦での進学を希望していて成績が十分に足りている
逆に、次のような状況のお子さんが塾に通わないままでいると、希望する進路に進めなくなる恐れがあります。
- 成績が低迷しているが系列大学に進学したい
- 系列大学への進学・指定校推薦が難しいため一般受験をしなければならない
このように、お子さんの現状だけで判断するのではなく、お子さんの希望する進路を把握した上で、塾が必要かどうかを見極めましょう。
とはいえ、親御さんだけでは、お子さんに塾が必要かどうかを判断できないこともあると思います。
「中高一貫校 個別指導塾WAYS」では、無料学習相談を行っています。
中高一貫校生の指導に精通している講師が、お子さんに塾が必要かどうかについてのアドバイスを直接行うことが可能です。
少しでもWAYSが気になりましたら、まずは一度無料学習相談にお越しください。
中高一貫校生が塾に通う3つのメリット
親御さんがお子さんを塾に通わせたいと思っていても、お子さん本人は次のような理由から塾に通いたくないと思っていることがあります。
- 勉強以外にやりたいことがある
- 塾に通うメリットを感じられない
そのため、お子さんが塾に通いたくなるように、親御さんは塾に通うメリットを具体的に説明する必要があるのです。
➀遅れ・つまずきを一早く気づける
塾に通っていると、週に1、2回授業を受けることになります。
お子さんからすると、「学校や部活で忙しいのに、塾に通うのは大変…」と思うかもしれません。
しかし、定期的に塾に通っていれば、常に塾で学習状況を把握されているため、万が一勉強に遅れたりつまずいたりしたとしても、一早く気づくことができます。
また、塾では遅れやつまずきに対して適切な対応を行うため、遅れやつまずきを引きずることもありません。
親御さんがお子さんの勉強を心配することが減るのはもちろん、お子さんも遅れやつまずきを取り戻すための勉強時間を減らせるため、結果的に部活や趣味にかけられる時間が増えるのです。
②勉強の不安・心配事を相談できる相手ができる
塾というと授業を受ける場所というイメージが強いかもしれません。
しかし、塾によっては、次のような取り組みを行っています。
- 定期的な面談の実施
- 授業内での勉強の相談
- 自習室でのわからない問題に関する質問
こういったことを行っている塾であれば、勉強に関する不安や心配事をすぐに相談できます。
そのため、お子さんは勉強について悩むことが減り、部活や趣味などに集中しやすくなるでしょう。
また、勉強への不安や心配事を相談できる人が身近にいると、お子さんはストレスを抱えることが減り、勉強に前向きに取り組めるようになります。
もちろん、お子さんだけでなく親御さんの不安や心配事を相談できる塾もたくさんあります。
③勉強・受験に関する情報を得やすくなる
塾は勉強や受験に関するさまざまな情報やノウハウを持っており、塾に在籍していればさまざまな情報を得られます。
- 勉強方法のノウハウ
- 各学校の定期テストの傾向
- 大学ごとの受験情報
こういった情報を収集する時間や労力を省けるのも、塾の大きなメリットと言えます。
さらに、中高一貫校生の指導を専門としている塾であれば、次のような情報も持っている場合が多いです。
- 中高一貫校ごとのカリキュラム
- 中高一貫校ごとの内部進学の条件
こういった情報は、知っているだけで効率良く定期テスト対策ができたり、成績アップを実現できたりするため、勉強にかける時間を減らすことができます。
また、学校ごとの個別の情報は、ネットなどでの収集が難しい場合が多いのです。
「中高一貫校 個別指導塾WAYS」は、中高一貫校生の指導に特化した学習塾です。
中高一貫校の情報に精通していることはもちろん、各学校の特徴に合わせたカリキュラムを作成して指導を行っています。
また、多忙な中高一貫校生への負担を最小限に抑えるため、指導時間内ですべてが完結し塾から宿題を出すことはありません。
Webパンフレットでは、WAYSのさらに詳しい情報をご覧いただけます。
塾が必要であれば中高一貫校専門塾へ
中高一貫校生だからといって、必ずしも「塾は必要ない」という訳ではありません。
ぜひ一度お子さんと一緒にこの記事を読み、「本当に塾は必要ないのか」を考えてみてください。
「中高一貫校 個別指導塾WAYS」では、無料学習相談を行っています。
無料学習相談では、中高一貫校生の指導に精通した講師が直接質問にお答えしますので、「塾に通うかどうか」を迷われている場合はぜひご相談ください。
もちろん、「うちの子に塾は必要か」という疑問についても、お子さんの現状を把握した上で、具体的にアドバイスができます。
投稿者プロフィール
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中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。
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