難関大学を目指す新中学1年生のための、中高一貫校入学前の勉強法&準備ガイド

トップ大学を目指す中高一貫校生(私立中学生)の、入学前の勉強について、中高一貫校で15年の指導歴を持つ現役教師が、詳しく解説します。

入学前の期間は、将来の学びを支える大切な準備期間です。

入学前のスタートダッシュとして、数学と英語の先取り学習をしましょう。

入学後の予習になるだけでなく、先取り学習の “クセ” をつけることで、入学後に必要な学習スタイルや、トップ大学合格に必要な学習姿勢も身につけることに繋がります。

数学と英語の先取り学習方法

先取り学習を行う上で大切なことが、私立中学の数学と英語のカリキュラムに沿った先取り学習を行うことです。

そこで、カリキュラムを確認しながら、先取り学習方法について紹介します。

数学のカリキュラムと、先取り学習の方法〜学校採用の教科書に合わせた先取り学習を〜

私立中学の数学は、大学受験を見据えた先取りカリキュラムが特徴です。

中学1~2年で中学範囲を修了し、高校1~2年で高校範囲を終える学校が多く、高校3年を入試対策に充てます。

教材には公立中学で採用されている検定教科書とは異なり、『体系数学』や『システム数学』など中高一貫校向けのハイレベルなものが採用され、標準~応用レベルの内容を体系的に学びます。

授業は進度が早く濃密で、生徒には予習・復習が前提とされ、家庭学習が欠かせません。

また、宿題や課題も多く、基礎レベルの内容は効率的に処理することが求められます。

このようなカリキュラムにより、授業についていければ大学受験につながる実力が自然と身につく仕組みですが、高い自学自習能力が必要です。

詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

数学の先取り学習をする場合、中学で使用される教科書に合わせた先取り学習をおすすめします。

『体系数学』や『システム数学』は、検定教科書とは異なる配置がされている場合もあるため、検定教科書をベースにした問題集やオンライン教材はおすすめできません。

『体系数学』を使用する予定であれば、

「新課程 中高一貫教育をサポートする チャート式 体系数学1 代数編 [中学1,2年生用]」(数研出版)

「新課程 中高一貫教育をサポートする チャート式 体系数学1 幾何編 [中学1,2年生用]」(数研出版)

を使って先取り学習を行いましょう。

入学前までに、この2冊を一通りこなすことを目標とします。一通りこなすことができれば、復習として授業を受けることができます。

『体系数学』以外の教科書を使用予定であれば、少しハイレベルですが、

「中・高一貫の数学 中学数式編」(東京出版)

「中・高一貫の数学 中学図形編」(東京出版)

がおすすめです。

学校によって使用する教科書が異なります。一部の学校は、下の記事で使用教科書を紹介していますが、学校に確認するのが1番確実です。

英語のカリキュラムと、先取り学習の方法〜英語に慣れる習慣を〜

私立中学の英語教育は、大学受験を目指した先取りカリキュラムが特徴です。

中学3年間で高校1年の内容まで進む学校も多く、高校2年で大学入試範囲を修了し、高校3年を演習に充てます。

授業時間は公立校の約1.5倍で進度も速く、使用教材には『NEW TREASURE』など検定外教科書が採用され、語彙量も公立校の2倍近い3300語を扱います。

授業では基礎事項を短縮し、家庭学習が前提とされており、予習・復習や宿題が不可欠です。

このようなカリキュラムに対応できれば、難関大学入試に必要な英語力が身につく一方、高い自学自習能力が求められます。

詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

英語は「中学から本格的に学び始める教科」であり、最初につまずかないための準備が大切です。

そのため、先取り学習で完璧に勉強する必要はなく、中学受験が終わってから入学までの間は、英語に親しむことや、英語に触れる習慣をつけることを意識すると良いでしょう。

実際にやることは3点です。

まず、アルファベットを丁寧に書く練習をします。特にスペリングの基礎が大事で、市販のテキストを活用し、保護者の方が添削するのが効果的です。

次に、フォニックスを学び、発音と文字の関係を理解することで、単語を読める力を養ましょう

アルファベットの「A」は、「エー」というのは名前で、「ア」というのが音です。名前と音を混同してしまいやすいのですが、アルファベットの音が大事です。フォニックスを習得すると、単語が読めるようになり、とても便利です。

YouTubeなどで解説動画が充実しているので、そちらで勉強してみましょう。

最後に、学校指定教材を確認しましょう。

英語の先取り学習は、こちらの記事で詳しく解説をしています。

先取り学習の学習計画を必ず立てる

合格発表から中学入学まで、長い人ならおよそ2ヶ月程度。小学校卒業から中学入学までなら、およそ1ヶ月あります。

この期間に、先取り学習を行いますが、もちろん、学校で課題が与えられることがほとんどです。

意外とやることが多いので、計画を立てずに取り組むと、思ったような成果が上がらない可能性があります。必ず計画を立てて行いましょう。

数学であれば、問題数を確認して、入学までの日数で割り算すれば、1日に取り組む問題数を確認することができます。

また、英語は1回の取り組みに、多くの時間を割く必要はありませんが、毎日継続して行って、慣れることを意識しましょう。

トップ大学を目指すために、数学と英語の先取り学習が有効な理由

トップ大学合格者は、予習→授業→復習をしっかりとこなしている。先取り学習が、予習の”クセ”を作る

トップ大学に合格するような成績優秀者ほど、数学と英語の「予習→授業→復習のサイクル」をしっかりとこなしています。

予習は、習ったことのない学習内容を自力で勉強しなければならないため、復習に比べてハードルが高いものです。私立中学の忙しい日常の中でも、成績優秀者は予習をやっています。彼らは本当によく勉強しているのです。

先取り学習とは、要は授業の予習のことです。

入学前に先取り学習を行うことで、入学後の授業は、予習をした状態で臨むことができます。

予習して授業を聞くことに慣れると、予習をせずに授業を聞くことに、気持ち悪さすら感じるようになります。

そのため、入学前の先取り学習は、入学後に予習のクセをつけるのに最適です。

理系・文系に関わらず、数学と英語は大学入試での配点が高い

下の図は、東京大学(文系・理系)と、慶應義塾大学(理工・経済A方式)の配点です。

これ以外の主要なトップ大学でも、文系・理系に関わらず、数学と英語の比重が高いケースが多いです

そのため、数学と英語の先取り学習を行うことは、非常に理にかなっています。

数学と英語は積み上げ型の科目、先取り学習が転ばぬ先の杖となる

数学と英語は積み上げ型の科目です。

積み上げ型の科目とは、基礎知識や技能を土台にして、新しい内容を学ぶ科目です。数学や英語が代表的で、過去の学習内容が理解できていないと、次の学習でつまずきやすくなります。

そのため、つまづいた状態を放置すると、取り戻すのが非常に難しくなります。

高校生になっても数学や英語が苦手な場合、中学の内容から復習する方が良いケースも少なくありません。

先取り学習をすることで、通常の授業が復習のような感覚になり、つまづく可能性を低く抑えることができます。

入学前の勉強の注意点

お子さんと話し合って、先取り学習を行うことを決める

小学校3年生くらいから、中学受験に向けて勉強してきたお子さんも少なくないでしょう。

今まで頑張ってきた分、中学受験を終えたお子さんは、リラックスしたり遊んだりしたい気持ちが強い時期です。もちろん、今まで頑張ってきたお子さんを労って、遊んだり好きなことをする時間を用意してあげることもとても大事です。

ただ、そんな中で、先を見据えた勉強に向かうのは簡単なことではありません。

頭ごなしに「これをやりなさい」とやらせてしまうと、お子さんが勉強に対して、受け身の姿勢になってしまう恐れがあります。

経験上、受け身になってしまったお子さんが、大学受験で成功することは難しいように感じます。

そのため、これからは、中学受験の「親の受験」から、大学受験の「お子さん自身の受験」に切り替える必要があります。少しずつお子さんを信じて、任せるようにしていきましょう。

そのためには、お子さんと民主的に話し合い、お子さん自身が勉強に取り組む決断をすることが重要です。

極力、お子さん自身が学習計画を立てるようにする

中学の授業は、授業を聞くだけでは好成績が期待できない仕組みとなっており、家庭学習が欠かせません。

そのため、中学入学後は、お子さん自身が学習計画を立てて日々の勉強を行う必要があります。

中学入学後の練習だと思って、お子さんが自分で学習計画を立てる経験をさせると良いでしょう。

中高一貫校の授業の対応には家庭学習が不可欠

計画・実行に少しでも不安があるなら、プロのサポートを受ける

いきなり自分で全て計画し、その計画通りに学習を進めることは、大人でも難しいことです。合格を勝ち取り、緊張の糸が切れてしまっている状態なら、なおさらハードルが高いかもしれません。

お子さん自身で学習計画を立てるのが難しいと感じるなら、プロのサポートを受けることを検討するのも良い方法です。

プロのサポートは、カタパルトで飛行機を発射するように、一気にスタートダッシュを切るための助けになります。

入学前のスタートダッシュで失敗しないためにも、専門的な支援を受ける選択肢を、視野に入れてみるのはいかがでしょうか。

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お子さんが中高一貫校生で、入学前の数学と英語の先取り学習をしたいと思っているなら、「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」にご相談ください。

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投稿者プロフィール

しみすけ先生
しみすけ先生
中高一貫校で15年間指導してきました。10年間は高校3年生の大学受験指導を、次の5年間は主に中学で指導してきましたので、大学受験を見据えた中学からの学力形成に知見があります。私自身も中高一貫校を卒業しました。
せっかく努力されて入学した学校なので、充実した時間を過ごせるよう情報発信という形でサポートしていきます。

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