大学受験に必要な科目は？共通テストや国公立・私立について解説

大学受験に向けて勉強に取り組んでいる高校生の中には、どの科目を重点的に勉強すればいいかわからずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、国公立大学と私立大学の選抜方法を紹介した上で、必要な科目を解説します。

青山学院大学や上智大学、千葉大学、明治大学を例に上げて、受験科目を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

国公立大学と私立大学の選抜方法一覧

大学に入学する手段は様々です。

まずは、国公立大学と私立大学に分けて、選抜方法を解説します。

国公立大学

国公立大学の主な選抜方法は以下の通りです。

私立大学

私立大学の主な選抜方法は以下の通りです。

学校推薦型選抜（旧推薦入試）について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

【2024年度】大学入学共通テストの受験科目

多くの高校生が受けるのが大学入学共通テストです。

およそ100万人いる高校3年生のうち、約50万人が受験します。

試験は全問マークシート形式の選択式で、科目は6教科30科目です。

教科	科目	配点	試験時間	選択方法
国語	国語	200点	80分	－
地理歴史	世界史A 世界史B 日本史A 日本史B 地理A 地理B	1科目：100点 2科目：200点	1科目：80分 2科目：120分	・最大で2科目を選択 ・同一名称を含む科目は選択不可
公民	現代社会 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済
外国語	ドイツ語 フランス語 中国語 韓国語	200点	80分	1科目を選択
	英語	リーディング：100点 リスニング：100点	リーディング：80分 リスニング：30分
理科①	物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎	2科目100点	60分	下記A～Dのうち1つを選択する A：理科①から2科目 B：理科②から1科目 C：理科①から2科目 　   理科②から1科目 ※同一名称を含む選択可 D：理科②から2科目
理科②	物理 化学 生物 地学	1科目：100点 2科目：200点	1科目：60分 2科目：120分
数学①	数学Ⅰ 数学Ⅰ・数学A	100点	70分	1科目を選択
数学②	数学Ⅱ 数学Ⅱ・数学B 簿記・会計 情報関係基礎	100点	60分	1科目を選択

出典：独立行政法人 大学入試センター「令和6年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト受験案内」

理科は選択方法がやや複雑なので、出願時は間違えないように注意しましょう。

共通テスト利用・単独型の受験科目（私立大学）

多くの私立大学では、共通テストの成績のみで受験することが可能です。

青山学院大学経営学部 経営学科の場合、共通テストの3教科3科目のみで受験できます。

教科	科目	配点	配点合計
国語	国語	100点	300点
地理歴史 公民 数学	下記から1科目選択 世界史Ｂ 日本史Ｂ 地理Ｂ 現代社会 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済 数学Ⅰ・数学Ａ 数学Ⅱ・数学Ｂ	100点
英語	英語	100点

出典：青山学院大学「2024年度入学者選抜概要（募集人員、試験科目および配点）」

共通テスト利用・併用型（私立大学）

共通テスト利用（併用型）で課されるのは、共通テストと私立大学独自の試験です。

上智大学法学部 法律学科の場合、共通テストの3教科3科目（合計140点）と独自試験（100点）で選考されます。

	教科	科目	配点	配点合計
大学入学 共通テスト	外国語	下記から1科目選択 英語 ドイツ語 フランス語	60点	140点
	国語	国語	40点
	地理歴史 公民 数学	下記から1科目選択 日本史 世界史Ｂ 地理Ｂ 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済 数学Ⅰ・数学A	40点
独自試験	社会と法・政治に関する試験		100点	100点

出典：上智大学「大学入学共通テスト 試験科目」

国公立大学の受験科目

一般選抜で国公立大学を受験する際は、共通テストと個別試験が課されます。

千葉大学理学部 数学・情報数理学科の場合

大学入学共通テストでは5教科で配点450点、個別試験では3教科で配点900点です。

	教科	科目	配点	配点合計
大学入学 共通テスト	国語	国語	100点	450点
	数学	数学Ⅰ・A	100点
		数学Ⅱ・B
	英語	英語	リーディング：80点 リスニング：20点
	地理歴史 公民	下記から1科目選択 地理B 日本史B 世界史B 倫理、政治・経済	50点
	理科	下記から2科目選択 物理 化学 生物 地学	100点
個別試験	英語	英語	150点	900点
	数学	数学Ⅰ 数学Ⅱ 数学Ⅲ 数学A 数学B	600点
	理科	物理基礎・物理 化学基礎・化学 生物基礎・生物 地学基礎・地学	150点

出典：千葉大学「令和6年度入学者選抜要項」

なお、英語の民間資格で一定水準以上を満たせば、英語に最大10点が加算されます。

私立大学の受験科目

一般選抜で私立大学を受験する場合は、学部・学科ごとの個別試験のみで選考されます。

明治大学商理工学部 機械工学科の場合

数学、理科、外国語の3教科で、各120点の配点です。

理科は、計6題のうち、任意の3題を選択肢して回答します。

教科	科目	配点	配点合計
数学	数学Ⅰ 数学Ⅱ 数学Ⅲ 数学Ａ 数学Ｂ「数列・ベクトル」	120点	360点
理科	下記から任意の3題を選択 物理（物理基礎・物理）：3題 化学（化学基礎・化学）：3題	120点
外国語	下記から1科目選択 英語 ドイツ語 フランス語	120点

出典：明治大学「一般選抜要項」

受験科目を選ぶ際のポイント

受験科目を選ぶ際は以下のポイントを押さえておきましょう。

• 志望校の受験科目は早めにをチェックしておく
• 高校2年生の段階で絞り込んでおく

志望校の受験科目は早めにをチェックしておく

志望校の募集要領を確認し、受験科目を確認しておきましょう。

科目ごとに優先順位がつけられるだけでなく、勉強計画も立てやすくなります。

志望校が決まっていない場合は、文系か理系なのかを基準に、様々な大学の入試情報をチェックするとよいでしょう。

なお、勉強計画の立て方について詳しく知りたい方は、以下の記事もお役立てください。

高校2年生の段階で絞り込んでおく

受験科目は高校2年生の文理選択を行う段階で絞り込んでおくとよいでしょう。

あまりにも早い段階で科目を絞り込んだ場合、受験できる大学の選択肢が狭まってしまいます。

例えば、慶応義塾大学の環境情報学部の場合、英語と小論文のみで受験することが可能です。

だからといって、2科目しか勉強しないとなれば、他大学の受験に対応できなくなります。私立志望であれば最低でも3科目は勉強して大学受験に備えましょう。

まとめ｜大学受験に必要な科目について解説しました

国公立大学と私立大学の受験方法をおさらいした上で、必要な教科・科目を紹介しました。

1つの学部でも複数の選抜方法があるため、自身の力を最も発揮できるものを選ぶとよいでしょう。

また、志望校は決まっているものの、まだ募集要領を確認していないという方はすぐに、チェックすることをおすすめします。

必要科目を早めに把握できれば、効率的に受験対策を実施することが可能です。

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