高校生の偏差値を10上げる方法とは!必要な勉強時間も解説
自分の偏差値が志望校合格レベルに届いていない高校生の中には、偏差値を上げる方法を知りたい方も多いのではないでしょうか。
本記事では、偏差値を上げる方法5選に加えて、分布表や計算方法といった偏差値の基礎知識を解説します。
偏差値を10上げるために必要な勉強時間も紹介するので、ぜひお役立てください。
このページの目次
偏差値とは?
偏差値とは、テストや模試などの受けた母集団の中で自分がどのレベルに位置しているのかを表す指標です。
偏差値50が平均点なので、平均点が60点のテストで60点を取れば偏差値50となり、80点を取ったとしても、平均点が80点であれば、同じく偏差値50です。
テストや模試ごとに平均点は異なるので、点数では比較できない一方、偏差値であれば客観的に自分の実力を把握できます。
なお、偏差値を用いれば以下を把握することが可能です。
- 学力の推移
- 得意科目・苦手科目
- 志望校とのギャップを把握する
偏差値の分布表
以下は、各偏差値が上位何%の割合なのかを示した表です。
偏差値 | 上位何% | 1000人中の順位 |
80 | 0.13% | 1.3位 |
75 | 0.62% | 6.2位 |
70 | 2.28% | 22.8位 |
65 | 6.68% | 66.8位 |
60 | 15.87% | 158.7位 |
55 | 30.85% | 308.5位 |
50 | 50.00% | 500位 |
45 | 69.15% | 691.5位 |
40 | 84.13% | 841.3位 |
35 | 93.32% | 933.2位 |
30 | 97.72% | 977.2位 |
偏差値50は平均点なので、上位50%で、1000人の受験者がいれば500位に位置します。
なお、偏差値10を上げるイメージは以下の通りです。
- 偏差値40から50に上げる:841位から500位
- 偏差値60から70に上げる:158位から22位
基礎的な問題を解ければ偏差値50までは到達できるので、偏差値は低いほど上げやすいのが特徴です。
偏差値の計算方法
偏差値は以下の計算方法で求められます。
偏差値=(自身の点数-平均点)÷標準偏差×10+50
標準偏差とは、平均値からのばらつき度合いを表す数値です。
受験者の点数にばらつきが少ない場合、標準偏差は小さくなり、平均値から離れた点数が多い場合は、標準偏差は大きくなります。
なお、標準偏差を算出するには、受験者全員の点数が必要です。
偏差値を見る際の注意点
偏差値は母集団の中における位置づけを示す数値なので、受験者のレベルが異なる場合、比較しづらいです。
例えば、全国の高校生を対象とした模試と東大を目指す高校生を対象とした模試では、母集団のレベルが異なります。
全国模試で偏差値60だったとしても、東大模試では50未満になることもあるでしょう。
よって、偏差値の推移を把握したい際は、同一の模試または受験者のレベルが同じ模試で比較する必要があります。
高校生が偏差値を10上げる方法5選
高校生が偏差値を10上げる方法を5つ紹介します。
- 基礎を固める
- 目標を設定する
- 苦手科目を重点的に勉強する
- 理社の勉強時間を増やす
- 塾に通う
基礎を固める
偏差値を上げる1つ目の方法は「基礎を固める」です。
学校の予習・復習を行い、問題演習を繰り返すことで基礎を固められます。
定期テストや模試の直前だけでなく、日頃からコツコツと勉強することと並行して、定期的にこれまで習った内容を総復習すれば、偏差値50までは上げられるでしょう。
さらに偏差値を高めるには、応用問題にも取り組み、間違えたら解き直し、自力で正解を導き出せるまで演習を重ねましょう。
目標を設定する
偏差値を上げる2つ目の方法は「目標を設定する」です。
目標があることで、モチベーションを維持しやすくなるだけでなく、達成させるためにいつまでに何をすべきかという計画も立てられます。
志望校合格という長期目標に加えて「偏差値を10上げる」といった中期目標や「問題集を1冊終わらせる」といった短期目標を決めましょう。
期限を決めて取り組み、振り返りを行い改善を積み重ねることで、自分に合った勉強法を確立できます。
なお、目標は親や友人と共有するのがおすすめです。
「言ったからには達成させる」という責任感が生まれ、やり抜く力になります。
苦手科目を重点的に勉強する
偏差値を上げる3つ目の方法は「苦手科目を重点的に勉強する」です。
なぜ苦手科目なのかというと、成績の伸びしろが大きいからです。
例えば、数学の偏差値が60だったとして、70まで上げるには、正答率が10%程度の難問を解ける力を身につけなければなりません。
一方、偏差値40から50まで上げるには、公式を理解し、計算問題や基礎的な問題が解ければよいのです。
模試や定期テストの結果を振り返り、苦手な科目・分野を特定し、総復習に取り組みましょう。
理社の勉強時間を増やす
成績を上げる4つ目の方法は「理社の勉強時間を増やす」です。
数学と英語は、知識が積み上げられていく科目なので、基礎が固まっていない場合、1年生の内容から復習しなければならないケースもあります。偏差値を上げるには時間がかかりやすいのです。
一方、理科と社会は、単元や分野ごとに独立しているので、前提知識を必要としません。
暗記しておけば解ける問題も多いため、勉強時間に比例して偏差値を上げやすいのです。
理社の偏差値が低い場合は、総復習に時間をかけて、5教科全体の偏差値をアップさせましょう。
塾に通う
偏差値を上げる5つ目の方法は「塾に通う」です。
塾に通えば、効率的な勉強法が身につきやすくなるだけでなく、わからないことも質問できます。
自習室のある塾も多いので、集中して勉強できる環境も利用できます。
また、受験に関する悩みも相談できるので、一人でストレスやプレッシャーを抱え込む必要もありません。
「自分の勉強法が正しいかわからない」「わからないことが多すぎて独学では厳しい」と思った際は、積極的に塾を利用しましょう。
偏差値を10上げるのに必要な勉強時間
偏差値を10上げるのに必要な勉強時間は、現在の偏差値によって異なります。
一般的には、偏差値40から50に上げるよりも、偏差値50から60に上げる方が難易度は高く、時間もかかるでしょう。
なお、勉強時間の目安は以下の通りです。
- 高校1年生:平日1.5~2時間・休日2~3時間
- 高校2年生:平日2~3時間・休日3~4時間
- 高校3年生:平日3~4時間・休日4~5時間
偏差値10上げるためにやるべきことを明確にして、毎日コツコツと取り組むのが大事です。
偏差値を1上げるには何点が必要?
偏差値を1上げるには「標準偏差×0.1」が必要だと言われているので、点数で表すと1.5~2点程度アップさせる必要があります。
標準偏差の数値によって必要な点数は異なるので、あくまで目安として捉えておきましょう。
2023年度の大学入学共通テストを具体例に挙げて解説します。
科目 | 平均点 | 標準偏差 | 偏差値1上げるために必要な点数 (標準偏差×0.1) |
数学Ⅰ・A | 55.65 | 19.62 | 1.9 |
英語(リーディング) | 53.81 | 20.99 | 2.1 |
国語
※100点換算 |
52.87 | 17.05 | 1.7 |
世界史B | 58.43 | 20.30 | 2.0 |
化学 | 54.01 | 20.71 | 2.1 |
数学Ⅰ・Aの偏差値を1上げるには1.9点、英語(リーディング)の場合、2.1点が必要です。
あと1問正解できれば、偏差値を1上げられます。
偏差値を10上げるのであれば、15〜20点程度が必要ですが、これまであまり勉強してこなかった生徒であれば、十分に達成可能な範囲と言えるでしょう。
まとめ|高校生の偏差値を10上げる方法を解説しました
偏差値を10上げるには、目標を設定し、コツコツと勉強していく必要があります。
苦手科目・単元の総復習や理社の暗記に時間をかければ、短期間で偏差値アップを目指せます。
もし、独学で勉強するのに不安を感じているようであれば、塾のサポートを利用するのがおすすめです。
効率的な勉強法がわかるだけでなく、受験の悩みや不安も相談できるので、精神的な支えにもなるでしょう。
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投稿者プロフィール
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英語、数学をメインに指導を行っています。
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