中高一貫校生は一般入試より内部進学の方がラク?後悔しない大学の選び方
付属の中高一貫校に通っていると、大学は「一般入試」よりも「内部進学」の方がラクだと耳にすることがあるでしょう。
入学前から内部進学を意識していたお子さんも多いはずです。
しかし、内部進学には、注意すべきポイントもあります。
場合によっては、内部進学よりも、一般入試を選んだ方がよいこともあるでしょう。
そこでこの記事では、内部進学がラクだといわれる理由と注意点・内部進学と一般入試を選ぶポイントをご紹介します。
お子さんが大学入学後に後悔せず、充実した学生生活を送れるように、志望校決定のサポートをしてあげましょう。
このページの目次
「内部進学の方が一般入試よりラク」だといわれる理由
一般入試に比べ、内部進学はラクだといわれます。
だからこそ内部進学を目的に、中高一貫校へ入学したお子さんも多いのではないでしょうか。
たしかに内部進学には、一般入試にはないメリットがあり、大学受験に比べてお子さんにかかる負担が少なく済みます。
内部進学には満たしやすい条件が設定されている
中高一貫校で内部進学を希望する場合、主に以下のような条件を満たす必要があります。
- 高校3年間の定期テストの成績
- 内部進学試験の成績
- ①②の両方
基本的には、定期テストを3年間頑張り、必要な成績を修めてさえいれば進学ができます。
一般入試ほど倍率も高くないため、条件を満たしやすい傾向があります。
一般入試のように特別な対策がいらない
一般入試を受ける場合は、学校の勉強に加えて受験対策をしなければならず、大きな負担となります。
しかし、内部受験であれば、定期テスト対策さえしっかりできていればよく、特別な対策は必要ありません。
しかも定期テストは、試験範囲が狭く内容もはっきり分かっています。
受験勉強をすることに比べれば、はるかにラクだといえるでしょう。
学校で内部進学を前提としたカリキュラムが組まれている
大学の付属校では、学校のカリキュラム自体が内部進学を前提として組まれていることもあります。
中高6年間を通して学べるのは、大きなメリットです。
また、入学前から高大連携教育を行っている学校もあり、入学後のイメージをしやすくスムーズに進学できるように工夫されています。
内部進学の注意点
内部進学が一般入試に比べラクだといわれる理由が、お分かりいただけたでしょう。
しかし、そう簡単に内部進学できない場合もあります。
内部進学を狙うにあたり、注意しなければならないポイントを押さえておきましょう。
志望の学部に行けないことがある
内部進学は、学部ごとに合格できる人数や割合が決められています。
当然人気の学部は競争率が激しくなり、必要な条件を満たしていても、より優秀なお子さんがいれば、合格できない可能性があります。
その場合は、志望学部以外の学部へ行かなければならない場合もあるでしょう。
志望の学部が系列大学にないことがある
興味をもった学問を学べる学部が、系列大学にない可能性もあります。
そうなると、似た学問を学べる学部へ内部進学をするか、一般入試で他大学へ行くしかありません。
せっかく内部進学をしても、勉強に対するモチベーションを維持しにくいでしょう。
大学入学後に一般入試の学生と学力差がつきやすい傾向がある
一般入試で大学へ入った学生は、猛勉強をして学力をつけて入学した学生です。
中高一貫校で、定期テストだけ頑張って受験対策をしていないお子さんと比べ、学力差がつきやすい傾向があります。
その差を広げないためには、中高一貫校時代からコツコツ勉強を続けることや、大学入学後にも将来を見据えて勉強することが必要です。
他大学を併願できないことが多い
多くの大学では、内部進学の権利をもったまま、他大学の一般入試を受けられません。
もう少しレベルの高い大学や本当に行きたいと考えている大学を受験したい場合は、内部進学をあきらめるしかありません。
もしも内部進学をあきらめたうえに、別の大学の試験にも落ちてしまった場合、浪人しなければならない可能性もあるでしょう。
ただし近年は、推薦の権利をもったまま、他大学を受験できる学校も増えてきています。
「国公立大学のみ」や「系列大学にない学部のみ」受験可、といった制限がある学校もあるため、お子さんの学校がどうなっているか確認してみましょう。
「内部進学」か「一般入試」か選ぶポイント
ラクだからという理由だけで内部進学を選ぶのは、あまりおすすめしません。
後悔しないために、大学だけではなく大学を卒業した未来のことにも目を向けて、じっくり考えてみましょう。
参考に、内部進学と一般入試を選ぶポイントをご紹介します。
行きたい学部の有無
最も大切なポイントは、行きたい学部が系列大学にあるかどうかです。
今の成績なら、この学部に内部進学できそう…と「何となく」決めた学部では、入学後も「何となく」過ごしてしまう可能性もあります。
やりたいことがまだ見つかっていないお子さんでも、少しでも興味のある学問を見つけて、その学問を学べる学部はどこか探しましょう。
付属の中高一貫校であれば、たしかに内部進学の方がラクです。
しかしそれは、行きたい学部があることが大前提。
「今」ラクなことを選ぶのではなく、大学入学後に後悔しないかをイメージして、どうすべきかご家族でじっくり話し合ってみましょう。
志望校を決める時期
内部進学・一般入試どちらにしても、早めに志望校が決まっていた方が、対策しやすくなります。
内部進学は高校3年間の成績が考慮されるため、2年・3年になってから急に定期テスト対策を開始しても、内部進学の条件を満たせない可能性があります。
場合によっては一般入試に決め、大学受験対策を開始した方がよいこともあるでしょう。
逆に、勉強を頑張ったから内部進学もできるけれど、もっと難易度が上の大学を狙ってみたいと考えるお子さんもいます。
内部進学できるかは、大学進学を考え始めた時期だけでなく、お子さんの成績や通っている中高一貫校の内部進学率でも変わります。
まずは内部進学の情報を入手し、検討してみましょう。
まとめ
付属の中高一貫校では、多くのお子さんが内部進学を意識して入学しています。
内部進学の方が、一般入試に比べ負担が少なく、ラクに進学できるためです。
しかし、興味がない学部にもかかわらず、内部進学で入れるからと、何となく学部を選ぶのはおすすめしません。
もちろん行きたい学部が系列大学にあるならば、ぜひとも内部進学を狙って、定期テスト対策を進めましょう。
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投稿者プロフィール
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英語、数学をメインに指導を行っています。
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