京都府の公立中高一貫校まとめ|特徴や入試倍率・進路紹介
5校とも偏差値の高い学校で、例年難関大学の合格者を複数輩出しています。
また、レベルの高い授業や各校独自の取り組みなど、魅力も多数。
私立の中高一貫校と比べ、費用面でもメリットのある公立中高一貫校に興味をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、京都府内にある5つの公立中高一貫校の特徴と、入試倍率・入試内容・高校卒業後の進路などについてご紹介します。
京都府内で中学入試をご検討の方は、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
京都府の公立中高一貫校5校紹介
京都府の公立中高一貫校は府立が4校・市立が1校の計5校あります。
中高一貫校には、「中等教育学校(完全型)」「併設型(公立中学+公立高校)」「連携型」があり、京都府内の公立中高一貫校は、すべて併設型の学校です。
そのため、中学受験をした生徒はそのまま高校まで進学でき、さらに高校からも受験を突破した生徒が加わります。
まずは、それぞれの学校の特徴を確認しましょう。
洛北高等学校附属中学校
「洛北高等学校附属中学校」は、2004年に京都府内に初めてできた府立の中高一貫校です。
【洛北高等学校附属中学校の詳細】
設立者 | 京都府 |
---|---|
共学・別学 | 共学 |
中高一貫校の種類 | 併設型 |
中学部の通学区域 | 府の全区域 |
所在地 | 京都市 |
募集定員 | 中学:80名 高校: 普通科文理コース160名 普通科スポーツ総合専攻40名 |
京都の公立校としては「西京高等学校附属中学校」と並ぶ名門校で、関西の難関大学の合格者も多いとされています。
中学から入学した場合、企業や大学などと連携し、直接施設で最先端技術を学ぶことが可能です。
高校からは「サイエンス科」で、高校からの入学者とは別のカリキュラムで過ごすことになります。
サイエンス科では、普通教科のみならず理系科目を中心として専門科目も履修。
海外留学・海外大学進学の支援も積極的に行われています。
洛北高等学校附属中学校では、公立校としては珍しく単位制を導入しています。
学校独自の選択科目を設定しており、生徒自身の関心や適性に合わせた科目選択が可能です。
南陽高等学校附属中学校
「南陽高等学校附属中学校」は木津川市にある男女共学の中高一貫校です。
「Science・Global・Philosophy」を教育の3つの柱とし、中学の段階から、創造力・語学力・哲学を身につけることを目指します。
【南陽高等学校附属中学校の詳細】
設立者 | 京都府 |
---|---|
共学・別学 | 共学 |
中高一貫校の種類 | 併設型 |
中学部の通学区域 | 京都市を除く府の全区域 |
所在地 | 木津川市 |
募集定員 | 中学:40名 高校 普通科:160名 サイエンスリサーチ科:80名 |
高校からは、サイエンスリサーチ科の所属となり、高2で文系・理系に分かれ、より専門的に知識を身につけていきます。
高校から入学する生徒は「普通科」もしくは「サイエンスリサーチ科」を選択します。
園部高等学校附属中学校
南丹市にある中高一貫校が「園部高等学校附属中学校」です。
中学では1学年1クラス40名ですが、主要5科目は20名ずつに分かれ、少人数制をとっています。
理数分野に関しては、大学と連携し特別授業も行われています。
また、国語の能力を伸ばす活動も行っているようです。
【園部高等学校附属中学校の詳細】
設立者 | 京都府 |
---|---|
共学・別学 | 共学 |
中高一貫校の種類 | 併設型 |
中学部の通学区域 | 京都市を除く府の全区域 |
所在地 | 南丹市 |
募集定員 | 中学:40名 高校:120名 |
中学部からの進学生は高校に進学すると同時に、「中高一貫コース」に所属します。
一部の授業以外は、高校から入学する生徒と一緒に学ぶことはありません。
高校から入学する生徒は、「普通科GA(グローバルアカデミック)」「普通科GC(グローバルシチズン)」コースのどちらかを入学時に選択します。
高校では「国際教育」「探究学習」に力を入れており国際的に活躍できる「広い視野」が身につきます。
福知山高等学校附属中学校
福知山市にある「福知山高等学校附属中学校」は、地域とのつながりを重視した中高一貫校です。
地域と連携をとりながら取り組む課題解決型の学習や、中高6年間をとおしたキャリア教育も盛んに行われています。
【福知山高等学校附属中学校の詳細】
設立者 | 京都府 |
---|---|
共学・別学 | 共学 |
中高一貫校の種類 | 併設型 |
中学部の通学区域 | 京都市を除く府の全区域 |
所在地 | 福知山市 |
募集定員 | 中学:40名 高校 普通科:160名 文理科学科:40名 |
高校には「普通科」「文理科学科」がありますが、中学からの生徒は「文理科学科」を選択し、難関大学や医学部などを目指します。
また、進学サポートとして、4つのキャリアプログラムが取り組まれています。
【4つのキャリアプログラム】
- 医学進学プログラム
- 教員養成プログラム
- 地域連携プログラム
- 国際理解プログラム
高校で行われるこの取り組みの一部に中学生も参加し、6年間の長いスパンで志望大学合格を目指します。
西京高等学校附属中学校
京都府内唯一の市立中高一貫校である「西京高等学校附属中学校」は、洛北高等学校附属中学校と並び、京都の公立中高一貫校の中でも名門中の名門といわれています。
【西京高等学校附属中学校の詳細】
設立者 | 京都府 |
---|---|
共学・別学 | 共学 |
中高一貫校の種類 | 併設型 |
中学部の通学区域 | 京都市全域 |
所在地 | 京都市中京区 |
募集定員 | 中学:120名 高校: エンタープライジング科160名 |
西京高等学校附属中学校の特徴は、高校に「普通科」がないこと。
すべての生徒は高校から「エンタープライジング科」に所属し、さらに2年生からは「自然科学系コース」と「社会科学系コース」に分かれ、それぞれの志望大学への進学を目指します。
そのため、中学では通常の授業だけでなく、さまざまな体験学習を行う「エンタープライジングA」、数学・英語・国語を拡充して学べる「エンタープライジングB」と呼ばれる学習が行われています。
一般の公立校と比べ、さらに高度な学習を中学から行うことで、高い進学率を誇っている学校です。
京都府の公立中高一貫校の適性検査と倍率
公立の中高一貫校では、私立のような学力試験は行わず「適性検査」と「面接」が各学校で行われます。
適性検査とは、小学校で学んだ知識を活かし、総合的に考える力を問う「教科横断型」のテストです。
京都府内の公立中高一貫校では、適性検査Ⅰ〜Ⅲと面接が行われます。
それぞれ表現力や科学的・論理的思考力などが問われる問題となっており、私立中高一貫校向けの対策とは異なる対策を行う必要があるでしょう。
気になる倍率は、以下のとおりです。
【京都府公立中高一貫校の入試倍率】
学校名 | 令和5年度 | 令和4年度 | 令和3年度 |
---|---|---|---|
洛北高等学校附属中学校 | 2.99 | 3.34 | 2.85 |
南陽高等学校附属中学校 | 2.98 | 2.98 | 3.18 |
園部高等学校附属中学校 | 1.00 | 1.43 | 1.20 |
福知山高等学校附属中学校 | 2.00 | 1.83 | 1.78 |
西京高等学校附属中学校 | 3.81 | 3.46 | 3.64 |
ここ数年は多少の変動があるものの、大きな変化はなく推移しています。
京都府の公立中高一貫校卒業後の進路
京都府内の公立中高一貫校5校は、どの学校もハイレベルで高い偏差値を誇っています。
そのため、高校卒業後の進路も輝かしい大学が名を連ねています。
京都大学や関西私立大学の最高峰「関関同立」への進学者も複数人おり、中には東京大学の合格者を出す学校もあるほどです。
【令和4年度現役大学合格者数】
学校名 | 京都大学 | 東京大学 | 関西大学 | 立命館大学 |
---|---|---|---|---|
洛北高等学校附属中学校 | 11 | 2 | 37 | 90 |
南陽高等学校附属中学校 | 1 | 0 | 73 | 94 |
園部高等学校附属中学校 | 1 | 0 | 3 | 7 |
福知山高等学校附属中学校 | 3 | 0 | 9 | 46 |
西京高等学校附属中学校 | 21 | 1 | 32 | 170 |
どの学校も、中学の入試倍率は1倍以上となっています。
しかし、将来的に難関大学への進学を希望する場合は、目指してみる価値はあるでしょう。
まとめ
京都府内の公立中高一貫校は難関大学への合格者数も多く、レベルの高い学校です。
中高一貫校の強みを活かし独自の取り組みをするなど、通常の公立中学・高校では経験できないようなカリキュラムも組まれています。
成長するうえで非常に重要な、中学・高校の6年間を過ごすには、ぴったりの環境といえるでしょう。
高校受験もなくのびのびと過ごせる中高一貫校ですが、勉強を疎かにするわけにはいきません。
入学後は、高いレベルの仲間たちに囲まれ、切磋琢磨しながら成長する必要があります。
お子さんが「1人で勉強できるか不安」「ついていけるか心配」な保護者の方もいらっしゃるでしょう。
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投稿者プロフィール
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