都立大泉高校付属中学校3年生 幾何 2学期中間考査講評
こんばんは。
今週はとうとう初雪も降りました。
中高生の皆さんは期末考査へ向け学習を進めていると思いますが、中間考査を振り返ってみます。
さて、期末考査が始めるまで約1週間でしょうか。
中間考査の時のこの時期に自分はどのような学習を行っていたかを振り返り、
中間で躓いてしまった生徒は同じような失敗を繰り返さないよう学習方法を再確認してみて下さい。
試験範囲
今回の試験範囲は「三平方の定理と空間図形」と「中線定理」でした。
問題は、教科書・教科書傍用問題集・チャート式問題集から抜粋で出題されています。
問題構成
問題構成は大問全12問で、以下の通りとなっております。
【大問1】
縦の長さ・横の長さ・高さから直方体の対角線の長さを求める問題
【大問2】
中線定理を利用して辺の長さを求める問題
【大問3】
正三角柱を切り取った面の面積を求める問題
【大問4】
立方体の切り口の辺の長さが最小になる時、その長さを求める問題
【大問5】
円錐の体積・表面積を求める問題
【大問6】
正四面体の高さ・斜辺・体積を求める問題
【大問7】
三角形の1つの辺を軸に1回転させて出来る立体の体積を求める問題
【大問8】
円錐に巻かれる糸の長さを答える問題
【大問9】
三角錐の1つの面に引いた垂線の長さを求める問題
【大問10】
立方体の角を切り落として出来た立体の体積を求める問題
【大問11】
円錐に内接する球に関する問題
【大問12】
正八面体の体積と線分の長さを求める問題
難易度
難易度は標準~やや難だと思います。
教科書や傍用問題集・チャート式問題集からの出題がほとんどでした。
きちんと演習を行っていた生徒にとっては「この問題みたことあるじゃないか!」
という出題形式だったと思います。
三平方の定理を利用した空間図形におけるハイレベルな思考力が問われています。
設問毎のポイント
【大問1】
大問1は直方体の対角線の長さを求める問題でした。
まず、直方体の対角線とはどの線分を指すのでしょうか。
そこの理解が必要になります。
次に、指定された辺を求めるためには三平方の定理を2回用いる必要があることを押さえて下さい。
教科書123頁の例題1を参照しましょう。
【大問2】
大問2は中線定理の問題でした。
この大問はチャート式からの抜粋でした。
中線定理の基本的な計算問題ですので、中線定理は必ず暗記しましょう。
【大問3】
大問3は正三角柱の切り口の面積を求める問題でした。
与えられた辺の長さから求める三角形の辺を1つ1つ求めるために、
三平方の定理と中点連結定理を利用することがポイントです。
【大問4】
大問4は立体の表面上の2点を結ぶ線の最短距離を求める問題でした。
最短距離とは、表面上の2点が一直線上にある必要がります。
つまり、図形としては直角三角形が成り立ち、三平方の定理を使用することが出来ます。
【大問5】
大問5は円錐の表面積と体積の問題でした。
円錐の体積と表面積を求める公式は大丈夫でしょうか。
忘れてしまった人は教科書を遡り、復習をしましょう。
【大問6】
大問6は三角錐の体積に関する問題でした。
三角錐の底面は正三角形であり、頂点から底面に引いた垂線は底面の重心になります。
また、垂線を含む三角形と底面について三平方の定理を利用することがポイントです。
【大問7】
大問7は平面図形を1回転させて出来る立体の体積を求める問題でした。
頂点か辺BCへ引いた垂線を立体の底面と考えると、2つの円錐が出来ることが分かると思います。
そして、三平方の定理を用いると文字で置かれた辺の値も方程式として求めることが出来ます。
こういった形式の問題では、立体を2つに分けて考えることと辺の値をどのように文字で置き換えるかがポイントです。
【大問8】
大問8は円錐の側面の長さが最も短くなるように、円周上の点から巻きつけた糸の長さを求める問題でした。
糸の長さが最も短くなる時、糸は円錐を展開した際に扇形の弦となります。
提示された半径から弦の長さを求めるのに必要な中心角を求めること、
求めた中心角から得られる三角比を用いて線分の長さを求められるかがポイントです。
【大問9】
大問9は三角錐の頂点から対面に引いた垂線の長さを求める問題でした。
垂線の長さは三角錐の高さと考えることも出来ます。
まず別の辺を利用して三角錐の体積を求めた後、
体積を求める公式を利用して垂線の長さを求めることが出来るわけです。
大問9は違った視点から公式を用いるための練習問題とも言えます。
【大問10】
大問10は立体の角を切り落とした立体の体積を求める問題でした。
元の立体から切り落とした角=三角錐の体積の合計を引くと、
角の切り落とされた立体の体積を求めることが出来ます。
【大問11】
大問11が内部に球を含む円錐に関する問題でした。
大問11は三角形の相似と三平方の定理両方を用いて解きます。
円の半径と接線の関係から相似な三角形を見つけること、
それに対応する相似な図形の辺の比について考えることが出来るかがポイントです。
【大問12】
大問12は正八面体の体積と辺の中点を結んだ線分の長さを求める問題でした。
体積を求めるためのポイントは正八面体の面積は四角錐2つ分の体積と考えられること、
四角錐の面積を求めるために必要な高さはどのようにして求めるかの2点です。
線分の長さは、四角錐の高さと中点から降ろした垂線の関係と三平方の定理を用いて考えることがポイントになります。
期末テストへ向けた学習の確認
師走、期末試験も間もなくやってきます。
ここで中間試験の結果について一喜一憂するのではなく、
□試験範囲の問題集は2周上はこなせているか
□分からない問題・曖昧な解き方はそのままにしていないか
□各科目による学習時間の配分はどうか
夜寝る前に少し考えてみて日々の学習にも生かしてみて下さい。
それでは、期末テストの健闘を祈ります。
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