和洋九段下女子中学~数学(中1)試験講評~

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毎日毎日嫌というほど暑いですね。

夏バテなどはしていませんか?

体調管理もしっかりして充実した夏休みを過ごしていきたいものです。

その前に、先日実施された期末試験が返却されてくる頃でしょう。

まずは期末試験お疲れ様でした。

出来の方はいかがでしたか?

毎度毎度同じことを申し上げるので、恐縮ですが、定期試験で一喜一憂しても仕方がないことです。

結果が良かった方はその調子でこれからも勉学に励んでください。

結果が芳しくなかった方も、過度に気に病む必要なんてなく、出来なかった問題に再度挑戦してください。

試験後こそが学力アップのチャンスです。

スイッチを完全にオフにしてはいけませんよ。

最低限できなかったところは見直していくことくらいはしていただきたい。

今回は、和洋九段下女子中学の中学1年生の期末考査を見ていくことにします。

問題構成

出題内容と問題数は以下のようになります。

[1]文字式の基本計算(17問)

[2]文字式に数値を代入する問題(2問)

[3]文字を利用して指示された数量を表現する問題(3問)

[4]半円で斜線部分の週の長さと面積を求める問題(2問)

[5]文字を用いて数量を表現し、それを等式で表現する問題(2問)

[6]1次方程式の基本問題(12問)

[7]比例式を解く問題(2問)

[8]正方形のカードをある規則に従って並べ、周の長さをnで表す問題(2問)

 

問題は8題、全解答数42問でした。

試験範囲は「文字式」と「1次方程式」(1次方程式を解くまでで、文章題は含まれない)。

 

難易度

基礎~標準問題で構成されていた印象です。

学校の教科書や問題集をきちんとやっておけば高得点を取れる問題だと思います。

学校の教材として用いられている新中学問題集(通称「新中問」)をしっかり演習しておけば、無理なく高得点が取れるような試験でした。

 

設問分析

[1]

文字式の計算問題が17問出題されていました。

この問題はできればスラスラと間違いなくできるようになって欲しいというのが本音ですが、まだ中学1年生ですから多少のミスは仕方がないと思います。

このような問題で想定されるミスは以下のものとなるでしょう。

中学1年生や2年生などの生徒さんを見ていると以下のようなミスをよくしてしまいがちです。

ご自身やお子様はいかがだったでしょうか?

なお、以下に記載されているミスは私の指導経験上中学生がしがちなミスを類型化したものです。

 

□誤りの例1→カッコを外す際に符号をミス

(2x+3y)-(4x+5y)=2x+3y-4x+5y

本試験の(5)のような問題です。下線部は正しくは-5yとすべきでした。

 

□誤りの例2→最後の最後で掛け算をし忘れる

2(4x+3y)+3(2x+y)=8x+6y+6x+y

本試験の(10)、(11)のような問題です。下線部は正しくは3yとすべきでした。

最後まで気を抜いてはいけません。

 

□誤りの例3→分数の割り算

(6x-8y)÷(-2/3)のような問題では符号ミス(-9x-12のようなミス)が想定されます。

ひどい場合は分数の割り算さえできない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

確実に分数の演算はできるようにしておいてください。

本試験の(14)みたいな問題です。

 

□誤りの例4→1次方程式と混同(1)

(0.3x-1.2)+(3.2x-5.6)=(3x-12)+(32x-56)=35x-68

今回は1次方程式も合わせて試験範囲だったせいか、1次方程式を解く要領で10倍してしまう答案も結構見られたことでしょう。等式が成り立っていないことは分かるでしょう。

下線部は正しくは3.5x-6.8と、そのまま計算してください。

本試験では(15)のような問題です。

 

□誤りの例5→1次方程式と混同(2)

(9x-10)/3-(12x+2)/9

=3(9x-10)-(12x+2)

=27x-30-12x-2

=15x-32

「誤りの例4」と同様に方程式を解く要領でこのように分母を払ってしまう答案も見受けられるでしょう。

やはり両辺は等号が成り立たないです。

通分をするので、分母は残しておく必要があります。

この問題では、「誤りの例1」のようなミスもしがちですので、注意することです。

上記の赤文字のようにカッコをつけて計算し、符号ミスに気を付けるという習慣を身につけたいものです。

下線部は正しくは(15x-32)/9 となります。

本試験では(16)のような問題です。

 

以上のような、よくあるミスを犯さないように日ごろから計算練習を丹念に行ってください。

[2]

本問は与えられた文字式に数値を代入する問題でした。

よくあるミスとしては、(-2/3)を2乗する際に、-4/9としてしまうようなミスをはじめとした、符号のミスが中心でしょう。

きちんとカッコをつける習慣を形成してください。

このようなミスは小さいミスだから大したことがないと思っていると、ツケがたまっていきます。よって、これから学年が進んでいくに従って苦労することになります。今のうちから1つ1つ是正していくことが大切ですよ。

 

[3]

本問は与えられた文字で数量を表現する問題でした。

この技能は今後数学を学習していくにあたり必須の能力です。

この能力が欠如しているのであれば、問題文を読み取って、立式していくことは不可能です。

この問題は新中問に似たようなものがあったので出来れば完答するのが望ましいでしょう。

 

(2)に関しまして、最近の中高生を指導して思うことは、割合や百分率ができない子が増えてきたなということです。

「中高一貫校の生徒に限ってそれはあり得ない」なんて思ってはいませんか?

中高一貫生でも割とよく見られますよ。

小学校で学んだものを今さら恥ずかしくて聞けない、なんて思っているうちに学習し直す機会を見失ってはいませんか?

本問の(2)は「定価x円の品物を25%引きで買った時の金額」という問題が出ていましたが、案外出来ていない子が多いですよ。(答えは、0.75x円)

割合や百分率ができないと、方程式の利益と原価といった文章題や、食塩水の問題といったところもできなくなってしまいます。さらに、理科の化学分野(質量パーセント濃度)や地学分野(飽和水蒸気量)といったところにも影響が出てしまいます。もっと言えば消費税などのお金の計算ができないということになりますので悪い人に騙されてしまうかもしれませんよ。

 

(3)は「百の位がa、十の位がb、一の位がcである三桁の数」ですが、abcやa+b+cといった答案を書く生徒が指導経験上多数みられます。(正しくは、100a+10b+cです)

この問題は、今後学ぶ連立方程式や式の証明でよく使いますから、当然のようにできるようにしておいてください。

[4]

本問は直径12センチの半円と、それに内接する直径8センチと4センチの2つの半円が与えられて斜線部の面積と周の長さを求める問題ですが、これは新中問にも類題があるので完答が望まれる問題です。

半径と直径を誤ってしまったがために正答ができないこともありますので、問題文はきちんと読みましょう。

 

[5]

文字を用いて等式を表現する問題です。[3]の応用です。

この問題も確実に正解していただきたいです。

(2)で「aを3倍した数は、bに1を足して、4倍した数に等しい」という問題が出題されていましたが、

3a=4(b+1)=4b+4が正解ですが、[1]の「誤りの例」でみたように4b+1という解答やb+1×4=b+4というように全体にカッコをつけないで計算してしまうがためにミスをしてしまう答案もありましょう。

たかがカッコされどカッコです。

[6]

本問は1次方程式を解く問題です。

全問完答することが望ましい問題とはいえ、まだ1年生だから多少のミスは仕方がないと思います。

間違った問題に関しましては、[1]でみた「誤りの例」と同じようなミスを犯していないかを検討しながら、再度解きなおしてみてください。

中学生が案外出来ていないものとしては、方程式を計算していき、最後に、2/3x=10 みたいな式が出た場合です。

すなわち、分数が文字の係数となっているときが弱いかなという印象です。

2x=10とかは普通にできるのに、係数が分数になると出来なくなる。

非常に不思議なことです。

もしかしたら、方程式の原理が分かっていないのかもしれません。

あとは本問の(12)のように分数と小数がともに出てきたときも弱いし、その処理が甘いです。なるべく小数を分数にしてから計算をするといった計算方法をとるのが良いでしょう。

[7]

本問は比例式です。これも確実に正解してほしいです。

比例式は相似比や連立方程式で出てきます。その際に役に立ちますから、できるようにしておいてください。

 

[8]

文字式の応用問題です。

正方形のカードをある規則に従って並べ、周の長さをnで表す問題が出題されていました。

都立の高校入試の第2問に出てくるような規則性を見抜く問題ですが、そこまでは難しくないでしょう。

しかも、新中問に全く同じ問題がありました((2)は同じ問題です。)ので、出来てほしいと思います。

(1)で4番目の図形の周の長さを求めさせ、それをヒントに(2)はn番目の周の長さを求めるものでした。

「もう(2)は覚えているよ。6n―2でしょ。」という方であれば、4番目はn=4だから22だ、というように(1)を代入して出すという方法も取れたことでしょう。

ただし、(2)がなぜそのような式になるのかは、きちんと理屈を説明できるようにしておいてくださいね。

 

高得点をとるために

□計算問題は確実に満点が取れること(学校の小テストや計算テストに全力で挑むのが大切)

□教科書の問題をしっかり理解しておくこと(教科書の問題を馬鹿にすることなかれ)

□教科書程度の文章題から始めること(背伸びはしない。それができてから問題集の文章題に移る)

□新中問を3周以上すること(3回目は間違えた問題のみをやる)

□章末問題をきちんとこなすこと(確かに難しいが、解答を見ながらでも結構なので一通り目を通し、理解しようとすることが大切です)

□試験前に焦らないよう余裕を持たせて日々準備すること(特に毎日計算問題に取り組んでください。試験前にだけ頑張っても成果は出にくいです。)

 

この6項目は要求する水準が高いかもしれませんが、なるべく達成していただきたいと思います。

皆さんの夏が充実し、実りの多いことを祈っております。

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木元 佑太朗

東京大学文科1類入学、法学部卒業。 子供たちに自分の頭で考える習慣を身に着けさせることが理念。 科目を問わず入門・基礎から東大入試まで対応可能。 趣味は語学(英語、ドイツ語、フランス語)、ワイン、犬(柴犬・ゴールデンレトリバー)、古典芸能鑑賞、ランニング。

コース紹介 中高一貫校生・高校生対象

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