プログラミングが大学入試で必須になるのは2025年1月から!
「大学入試でプログラミングが必須になる」という話を聞いたことはあるものの、時期や対象の試験、出題する大学などがわからない方も多いのではないでしょうか。
実際、2025年1月の大学入試からプログラミングが出題されます。
2024年1月時点で高校2年生以下の生徒が対象になる予定です。
そこで本記事では、以下の点について詳しく解説します。
- プログラミングはどの試験で出題されるのか?
- どの大学がプログラミングを出題するのか?
- どのような対策をしておけばよいのか?
例題も紹介するので、該当するお子さんや保護者の方はぜひお役立てください。
※本記事の情報は2023年12月時点のものです。
このページの目次
プログラミングは2025年1月の大学入試から必須になる
2022年度より、従来は高校の選択科目であった「情報」が「情報Ⅰ」という名称に変更され、必修科目になりました。
「情報Ⅰ」には、プログラミングの学習も含まれるため、世間では「大学入試でプログラミングが必須になる」と言われています。
さらに、2022年度に入学した高校生が3年生になる2025年1月から、共通テストに「情報Ⅰ」が導入される予定です。
つまり、2024年1月時点で高校2年生以下の子どもたちが対象になります。
大学入試では共通テストの「情報」でプログラミングが出題される
2025年1月から、新たに共通テストの教科に追加される「情報」について詳しく解説します。
対象は高校1年生で学ぶ「情報Ⅰ」
大学入試の共通テストの「情報」で出題される問題は、高校1年生で学ぶ「情報Ⅰ」が出題範囲です。具体的には、以下の内容が出題されます。
- 情報社会の問題解決
- コミュニケーションと情報デザイン
- コンピュータとプログラミング
- 情報通信ネットワークとデータの活用
情報やプログラミングの知識に加えて、数学的な思考力、情報リテラシーなどが求められます。
なお、試験はマークシート形式が採用されているので、実際にプログラミングを行う必要はありません。
※旧課程を履修している生徒は「情報」ではなく「旧情報」を受験します。試験問題は旧課程の「社会と情報」「情報の科学」から出題されます。
プログラミング言語は「DNCL」
共通テストで使用されるプログラミング言語は「DNCL」です。「DNCL」とは、Daigaku Nyushi Center Language(共通テスト手順記述標準言語)の略称で、大学入学共通テストのために開発された言語です。
「情報Ⅰ」で学習する言語は、教科書によって異なるため、不公平感を解消するために、オリジナル言語が採用されています。
仕様や構文はシンプルに作られているため、他のプログラミング言語を学習していれば、対応しやすいでしょう。
ただし、関数名や反復処理、分岐処理などが日本語で書かれているため、事前に慣れておく必要があります。
国立大学は基本的に必須
大学入試の一般選抜方式で国立大学を受験する場合、共通テストと2次試験を受けます。2025年1月の共通テストからは、従来の5教科7科目に「情報」が追加され「6教科8科目」を必須で受けなければいけません。
なお、北海道大学、徳島大学、香川大学は受験は必須としているものの、成績には反映しないことを公表しています。
公立大学・私立大学は一部のみ採用
公立大学と私立大学の場合「情報」の取り扱いは、各大学の判断に委ねられており、必須ではありません。
一方で、共通テスト利用の選択科目として、一部の学部で「情報」を導入する予定の私立大学もあります。
具体例は以下の通りです。
- 早稲田大学
- 上智大学
- 東京理科大学
- 明治大学
- 青山学院大学
- 立教大学
- 中央大学
- 法政大学
2025年の大学入試に関する情報を公表していない大学もあるので、志望大学のホームページをこまめにチェックして情報収集するとよいでしょう。
大学入試で出題されるプログラミングの例題
大学入試では、プログラミングがどのように出題されるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
例題として、大学入試センターが作成した「情報Ⅰ」の試作問題を紹介します。
2025年度大学入学共通テストの試作問題
上記は試作問題の一部を抜粋したものです。プログラミングに関して、次のような点を理解しているかが問われています。
- 変数の使い方や繰返しによる処理、算術演算の活用法を理解しているか
- 求めるアルゴリズムを論理的に考察できるか
基本的なプログラミングの知識があれば、解ける程度の難易度で作成されています。
問題構成と配点
共通テストの試作問題の構成と配点は以下の通りです。
問題番号 | 出題内容 | 配点 | |
第1問 | 問1 | 情報社会の問題解決 | 4 |
問2 | 情報通信ネットワークとデータの活用 | 6 | |
問3 | コンピュータとプログラミング | 6 | |
問4 | コミュニケーションと情報デザイン | 4 | |
第2問 | A | 情報社会の問題解決
コミュニケーションと情報デザイン |
15 |
B | コンピュータとプログラミング | 15 | |
第3問 | コンピュータとプログラミング | 25 | |
第4問 | 情報通信ネットワークとデータの活用 | 25 | |
合計 | 100点 |
出題内容は4つに分類されますが、そのうちコンピュータとプログラミングの配点は合計46点です。
大学入試で出題される「情報」では、プログラミングの重要度が高いことがわかります。
大学入試で出題される「情報」の対策法
共通テストの「情報」の対策法を紹介します。
- 数学Ⅰ・Aを勉強する
- プログラミングの勉強を優先する
- 試作問題や問題集を解く
数学Ⅰ・Aを勉強する
大学入試の「情報」で出題される問題では、数学の知識が求められるケースが多いです。
例えば、散布図や回帰直線は数学Ⅰの知識が必要で、二進法は数学Aの知識が求められます。
数学Ⅰ・Aの知識があれば、十分に対応できますが、数学Ⅱ・Bの知識があればさらに速く解けるようになるでしょう。
なお、数学は積み上げ科目なので、中学数学の理解度が低い場合、高校数学だけでなく「情報」も理解しづらい可能性があります。
苦手な場合は、できるだけ早めに復習を行い、克服しておきましょう。
プログラミングの勉強を優先する
大学入試の「情報」を攻略するには、プログラミングを優先して勉強するのがおすすめです。
先ほどお伝えした通り「情報」では、100点満点中46点分がプログラミングに関する問題だからです。
まずは、学校で習っているPythonやJavaScriptといった言語の仕組みを理解することから始めましょう。
勉強する過程で養成される論理的思考力は、他の科目を勉強する際にも役立ちます。
試作問題や問題集を解く
共通テストでは独自のプログラミング言語「DNCL」が使用されます。
日本語で書かれているため、コードを理解しやすいものの、高校の教科書では扱われていません。
そのため、大学入試センターのホームページで公開されている試作問題や市販の問題集を解いて慣れておきましょう。
難易度は決して高くないため、繰り返し演習することで、高得点を狙いやすくなります。
まとめ|大学入試で出題されるプログラミングについて解説しました
プログラミングが出題される「情報」が、大学入試の共通テストで必須になるのは2025年1月の共通テストからです。
入試の対象となるのは、2024年1月時点で高校2年生以下の児童・生徒です。
共通テストでは、独自のプログラミング言語「DNCL」が使用されます。
PythonやJavaScriptとは違い、日本語で書かれているので、試作問題や問題集などを活用して慣れておきましょう。
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