一人よりも良い?友達と勉強するメリットと注意点
勉強は「家の机に向かって一人で黙々とする」ことが当たり前だと思っていませんか?
実は、一人ではなく複数人での勉強でも、学力を伸ばせます。
友達と楽しく勉強できるなら、それに越したことはありませんよね。
ただし、失敗しないためには、知っておくべき注意点があります。
今回は、友達と一緒に勉強するメリットや失敗しないための注意点を解説していきます。
このページの目次
友達と勉強するメリット
教え合える
友達と一緒に勉強すれば、わからない内容を聞き合うことができます。
わからない内容をすぐに友達に聞けるので、悩む時間の削減につながるでしょう。
その際、理解度の高い友達がいれば、自分で調べるよりも効率的に学習できます。
反対に、自分が友達に教える場合もあります。
人に勉強を教えると、アクティブラーニングで重要な「認知プロセスの外化」が可能です。
文部科学省は「主体的・対話的で深い学び」すなわちアクティブラーニングを推奨しており、効果の高さがうかがえます。
そして、アクティブラーニングの特徴の一つとして「認知プロセスの外化」を挙げています。
教育学者の溝上慎一氏によれば、外化は「書く・話す・発表するなどの活動を通して、知識の理解や頭の中で思考したことなど(認知プロセス)を表現すること」と定義されており、人に教えることも含まれます。
つまり、友達のわからない内容を教えることで、自分が教えた内容を定着させられるのです。
参考:
アクティブ・ラーニングに関する議論 – 文部科学省
中学校学習指導要領(平成29年告示)
(用語集)内化・外化 – 溝上 慎一
ストレスを減らせる
一人での勉強は、他の人との関わりが断たれます。
そのため、孤独に敏感な場合、一人での勉強にストレスを感じるおそれがあります。
「中学生における心理的ストレスの継時的変化」という論文によれば、ストレスは「抑うつ・不安」や「無気力化」などの原因です。
仮に、孤独にストレスを感じる生徒は、「抑うつ・不安」や「無気力化」のリスクを抱えながら勉強することになります。
しかし、友達と一緒に勉強すれば、孤独にストレスを感じる生徒でも、ストレスを感じずに学習を進められます。
鬱屈とする時間を人との対話に費やすことで、ストレス発散や上記の教え合いの両方が可能になるのです。
モチベーションが上がる
目の前で勉強している人を見て、自分のモチベーションが上がった経験はありませんか?
人の目はモチベーションを上げる要素の一つです。
自分がサボってしまいたいときでも、ほかの人に声をかけてもらえば、モチベーションが上がるでしょう。
医療法人ハンスの理事長である長井敏弘氏によれば、友達と競いながらの勉強することで、アドレナリンが分泌されて集中力が高まるそうです。
※参考:進学塾なら、広島での確かな合格実績を誇る総合進学塾【長井ゼミ】
勉強する環境ができる
勉強の習慣がついていない人は、自発的に勉強することが難しいかもしれません。
自発的に勉強できなくても、友達から誘われれば、勉強を始めるきっかけになります。
また、勉強中も、自分で休憩を作ってしまうとサボる危険性があります。
複数人で勉強すれば、お互いに監視し合って、適度なペースで学習できる環境を作れるのです。
友達との勉強でできること
問題を出し合って理解を深める
友達と一緒に勉強する際にできることとして、お互いに問題を出し合って理解を深めることができるという点が挙げられます。
普段とは違う角度から学習内容を捉えることができ、暗記効率も高まるでしょう。さらに、自分自身が出題者としての視点に立つことで、自分の理解度を確認することもできます。
記述式問題を友達と議論できる
記述式問題はある程度の答えの基準がありますが、人によって解答の質が異なります。
そのため、友達同士で記述式問題について話し合ってみると、自分だけでは気づけなかった課題や、より精度の高い表現を見つけることができるでしょう。
注意点
友達と勉強する際には、注意しておきたい点があります。
仮に、やり方を間違えてしまえば、友達との勉強が逆効果になりかねません。
時間配分を決めておく
友達との勉強でありがちな失敗談に、勉強と関係ない会話が弾んでしまい、勉強に取り組めなかったというものがあります。
雑談に時間を使いすぎないよう、雑談の時間と勉強の時間をそれぞれ決めておきましょう。
たとえば、勉強を30分やった後に10分の雑談、といったように、時間でメリハリをつける方法がおすすめです。
時間を設定すれば、雑談が長引くことを防げます。
比較しすぎない
「モチベーションが上がる」というメリットに関連する注意点として、一緒に勉強している友達を競争相手として意識しすぎるということがあります。
たとえば、共通の目標があり、自分だけ達成できなかった場合、一部の人は友達に対して劣等感を感じるでしょう。
劣等感が嫉妬に変わってしまえば、友達との関係が悪化しかねません。
友人との関係の悪化を防ぐためには、友達ではなく自分の弱点に意識を向けましょう。
自分の弱点に意識を向けて、自分がやるべき課題を見つけることが狙いです。
課題の発見は次の行動につながり、友達に対してネガティブな感情を抱く隙を与えません。
一人で勉強する時間を設ける
友達との勉強にはメリットがあります。
しかし、毎回友達のスケジュールが合うとは限りません。
仮に、友達と一緒でないと勉強ができない状態になれば、毎日の勉強に支障をきたすおそれがあります。
そこで、友達と勉強した後は、必ず一人で復習しましょう。
勉強した内容の定着を図りつつ、一人でも勉強できる習慣をつけられれば、「友達とスケジュールが合わず勉強できない」といった事態に陥りません。
まとめ
「複数人での勉強に慣れない」で触れましたが、友達と一緒に勉強する「だけ」では、自分で勉強できなくなります。
そのため、友達との勉強は勉強のとっかかりとして考えましょう。
一人ではなかなかやる気にならない場合でも、友達と一緒であればハードルを下げられます。
友達と勉強するようになった後は、復習以外でも自分一人で勉強を始めていきましょう。
一人で勉強する割合を増やしていき、勉強に抵抗を感じなくなれば、テスト前に一夜漬けする必要はなくなります。
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友達と一緒に勉強を始めたいという人は、参照してみてください。
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英語、数学をメインに指導を行っています。
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