都立豊多摩高校1年生 数学I 2学期期末考査講評
こんばんは。
そろそろ、3学期の授業も本格化してきたころでしょうか。
今回は都立豊多摩高校1年生の2学期期考査数学Ⅰをみていきます。
3学期の学習を始める前に2学期のテストを振り返り、今後の学習の参考にして頂ければと思います。
点数が平均点前後生徒は基礎問題で点数を落としてしまっているはずです。
定期テストは学校の先生が授業の様子を見つつ「身に付けて欲しい学習内容」を出題しているはずですから、
これまでの学習範囲の復習を行うには適した教材です。
曖昧な知識は確実なものにしましょう。
出題範囲
出題範囲は数学I『図形と計量の範囲』「分野の三角比の拡張」と「三角形の応用」でした。
図形と計量はこれまでの学習の延長上にはあるもののsinやcosなど新しい用語もたくさん出てくるので、
初めのうちは「何が起こっているのかさっぱり分からない」という生徒が続出し易い分野ですので、
ひとつひとつのポイントを理解しながら学習を進めましょう。
出題内容
出題内容は大問全10問で、以下の通りでした。
【大問1】
指定された正弦・余弦の値を求める問題
【大問2】
指定された範囲におけるθの値を求める問題
【大問3】
三角比の値を45°以下の三角比に変形する問題
【大問4】
指定された範囲・cosθの値からsinθとtanθの値を求める問題
【大問5】
三角比の相互関係に関する計算問題
【大問6】
三角形において指定された値を求める問題
【大問7】
円に内接する四角形に関する記述問題
【大問8】
三角形において指定された値を求める記述式問題
【大問9】
直方体において指定された値を求める記述問題
【大問10】
3辺の長さに文字を含む三角形において指定された値を求める記述問題
設問毎のポイント
【大問1】
大問1を正解するには、半径r=1の単位円を利用した考え方を理解する必要があります。
0°・30°・45°・90°・120°・150°・180°、それぞれの三角比の値は既に暗記しているはずです。
それぞれの角度における正負を判断出来るようになりましょう。
【大問2】
大問2も単位円で考える必要があります。
その際に、問題文で指定されたθの範囲を必ず確認しましょう。
大問2の場合0°≦θ≦180°です。
等式を満たすθの値は、円で考えなければいけません。
【大問3】
大問3は与えられた三角比を45°以下の三角比を用いて表す問題でした。
ここでは「90°ーθ」の三角比を用います。
「90°ーθ」は直角三角形におけるsin・cos・tanを用いて導かれることが教科書に書かれていますので、
忘れてしまった人は振り返って下さい。
【大問4】
大問4は範囲が180°≦θ≦360°の時、cossθの値からsinθ・tanθの値を求める問題でした。
sinとtanの値は三角比の相互関係を用いることで求めることが出来ます。
しかし、範囲に注目です。
範囲は第三象限ですので、値の正負に気を付ける必要があります。
【大問5】
大問5は三角比の相互関係式の計算問題でした。
大問4と同じように相互関係を利用しながら範囲に気をつけことがポイントになります。
【大問6】
大問6は三角比の三角形への応用問題でした。
正弦定理・余弦定理・三角形の面積を求める公式・内接円の半径を求める公式。
それぞれの基本的な使い方を確認する大問です。
教科書ではそれぞれの公式が証明されていますから、余裕のある生徒はもう一度確認して下さい。
【大問7】
大問7は円に内接する四角形に関する記述問題でした。
円に内接する四角形においては、向かい合う内角の和は180°になります。
問題の誘導通りにそれを利用することで、余弦定理・正弦定理・相互関係を用いて指定された値を求めることが出来ます。
【大問8】
大問8は辺の中点=辺の長さを2等分という所に着目すると、それぞれの定理を用いて値を求めることが出来ると思います。
大問6の発展編です。
【大問9】
大問9は直方体における三角比の問題でした。
大問9では直方体から切り取ることが出来る三角錐に気が付けるかがポイントです。
(3)では三角錐の体積の求め方を忘れてしまっていると太刀打ちが出来なかったでしょう。
【大問10】
大問10は国公立二次試験の過去問を改定した出題でした。
(1)は指定された内角が150°であることから、その対辺は最も長い辺となります。
そこに着目すると余弦定理を用いてaの値を求めることが出来ます。
その後は正弦定理を用いて外接円の半径を求めて下さい。
(2)は鈍角三角形であることを利用し余弦定理を用いてaを含むcosθの値を求め、
-1<cosθ<1の範囲を用いることがポイントです。
まとめ
今回の試験では基礎レベルの問題から大学入試問題まで幅広く出題されていました。
試験問題を見ていると、
生徒の皆さんが点数を落としがちなポイントは、sin・cos・tanの正負です。
そこで差がついたのではないでしょうか。
平均点から考えると、
正弦定理と余弦定理を用いることは出来るけれど上記の理解が不十分の生徒が多かっただろうという印象です。
1月の下旬にはこれまでの総復習となる模擬テストもありますから、
今回の定期試験をもう一度復習して理解を深めていって欲しいと思います。
3学期期末考査へ向けて
3学期は3月上旬の学年末テスト一発勝負ですから、日々の学習の積み重ねがより大切になります。
□授業の予習・復習を必ず行っている。
□授業の進度に合わせて問題演習をしてきた。
□テスト範囲の問題集はB問題まで解けるようにした。
□授業で理解出来なかった箇所は学校の先生や友人に質問をして解決した。
3学期末考査へ向け2月下旬にはこれらの項目にチェックが付くことを期待して、
今回の記事を締めさせて頂きます。
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