子どものゲームは1日何時間?長時間やるほど学力は低下する!?
「子どもが毎日ゲームばかりしているのでなんとかしたい」
「ゲームに熱中して家で勉強しなくて困っている」
こんな悩みを抱えている親御さんも多いのではないでしょうか。
国立教育政策研究所の調査によると、1日のゲーム時間は1~2時間の割合が最も多く、時間が長くなるにつれて成績が低くなることがわかっています。
本記事では、ゲーム時間と成績の関係性やゲームを長時間やることの弊害や対策法を解説します。
このページの目次
1日あたりのゲーム時間は1~2時間が最も多い
教育政策の研究機関である国立教育政策研究所の調査によると、小中学生における1日あたりのゲーム時間は1~2時間が最も多いです。
小学生と中学生それぞれのゲーム時間を見てみましょう。
小学生
小学生の場合、1日1時間以上ゲームをしている子どもの割合は75.7%です。
4人のうち3人は1日1時間以上ゲームをしていることになります。
スマホゲームが普及して、手軽に遊べるようになったことも大きいでしょう。
1日のゲーム時間が1~2時間の子どもが最も多く、全体の25.9%です。
4時間以上ゲームをしている子どもも17.0%おり、、2017年、2021年の調査から増加しています。
中学生
中学生の場合、1日1時間以上ゲームをしている子供の割合は71.0%です。
1日1~2時間の子どもが21.1%と最も多いものの、2~3時間している子どもの20.4%います。
中学生になると自分のスマホを所有している子どもも多く、ゲーム以外にもSNSや動画視聴などに夢中になるケースもあります。
子どもが片ときもスマホを手放さないような場合は注意が必要です。
スマホ依存症について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
長時間にわたってゲームをする弊害
お子さんがゲームを1日2時間以上やっている場合、以下のような弊害が生じるおそれがあります。
- 学力の悪化
- 体力の低下
- 生活リズムの乱れ
詳しく解説します。
学力の悪化
国立教育政策研究所の調査では、1日のゲーム時間が長くなるほど、学力調査の正答率が低い傾向が見られます。
小学生と中学生に分けて見てみましょう。
小学生
表の左側に行くほどゲームの時間が多くなりますが、正答率が少しずつ下がっていることがわかります。
国語の場合、全くゲームをしない子どもの正答率が75.5%なのに対して、1日4時間以上している子供は54.6%です。
国語では20.9ポイント、算数では19.7ポイント、理科では19.8ポイントも差がついています。
なお、本調査は約103万人の小学生を対象とした調査なので、信頼性は高いでしょう。
中学生
中学生も1日のゲーム時間が長くなるにつれて、正答率が下がっています。
国語の場合、全くゲームをしない子どもの正答率が77.4%なのに対して、1日4時間以上している子どもは59.5%です。
数学では20.2ポイント、理科では14.1ポイントの差が生まれています。
「ゲームを長時間することで成績が悪くなる」と断定はできませんが、傾向として把握しておきましょう。
体力の低下
スポーツ庁の調査では、スマホやゲームなどの画面を見ている時間(スクリーンタイム)が長いほど、体力が低下する傾向が見られます。
例えば、小学生の男子は、スクリーンタイムが1時間未満の場合、体力テストは54.0点です。
3~4時間の場合は52.1点、5時間以上の場合は50.3点と、徐々に下がっています。
中学生の女子も同様に、スクリーンタイムが1時間未満の場合は49.9点、3~4時間の場合は48.1点、5時間以上の場合は45.5点と低下していきます。
新型コロナウイルス感染症の影響で、自宅で過ごす習慣がついてしまった要因も考えられるでしょう。
体力が低下すると体調を崩しやすくなる可能性も高まるので、放置しておくと危険です。
参照:令和3年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果(概要)について
生活リズムの乱れ
夜遅くまでゲームをしていると、睡眠不足になり、生活リズムも乱れます。
学校の授業中に眠くなることもあるでしょう。
朝、ぎりぎりまで寝てしまい、朝食を食べずに学校に行くと、エネルギー不足で集中力を持続できなくなることもあるかもしれません。
このように、生活リズムが乱れると、勉強に悪影響を及ぼします。
子ども任せにしていては、事態が悪化する一方なので、親がサポートしてあげる必要があります。
長時間のゲームを防ぐ方法
長時間のゲームを防ぐには以下の方法がおすすめです。
- ルールを設ける
- スマホやゲームの使用制限機能を活用する
- ゲーム以外の興味関心を一緒に見つける
順番に解説します。
ルールを設ける
「ゲームは1日1時間、20時まで」といったように、1日にゲームをする時間と時間帯のルールを設けましょう。
親が一方的に決めてしまうと、子どもの反発を招きかねません。
話し合って納得してもらった上で決めましょう。
その際、ゲームを長時間すると学力や体力が低下する傾向がある点を伝えるのも手です。
子どもを不安にさせない程度にとどめておき、危機感をもってもらいましょう。
スマホやゲームの使用制限機能を活用する
スマホやゲームに備えられている使用制限機能を活用しましょう。
ニンテンドースイッチには「みまもり設定」、プレイステーションであれば「ペアレンタルコントロール」があります。
1日にゲームできる時間を設定できるだけでなく、どんなゲームをやっているのかも把握することが可能です。
また昨今、ネット上でユーザー同士がつながるオンラインゲームも普及しています。
使用制限機能を活用すれば、他者とのコミュニケーションを制限できるので、ネットトラブル防止にも役立ちます。
ゲーム以外の興味関心を一緒に見つける
ほかに興味関心のあることが見つかれば、自然とゲーム時間も少なくなるでしょう。
スポーツや音楽、映画鑑賞、キャンプなど、子どもが興味をもちそうなものをピックアップし、誘ってみてください。
知人の保護者に、子どもの習い事についてヒアリングしてみるのもよいでしょう。
友だちがやっていることであれば、子どもも興味をもつかもしれません。
子どもは人生経験が少ないので、まだまだ知らない世界もたくさんあるはずです。
ゲーム以外の楽しいことを見つけるために、色々経験させてあげましょう。
まとめ|1日のゲーム時間は1時間程度を目安にルールを設けよう
長時間にわたってゲームをすると、学力や体力が低下し、生活リズムも乱れるおそれがあります。
長時間のゲームが当たり前になってしまうと、改善するのに労力がかかります。
子どもと話し合ってルールを決め、早めに対処しなければなりません。
なお、ゲームばかりしていて成績が下がっている場合は塾に通わせるのもよいでしょう。
定期的に勉強する時間を確保できるだけでなく、学習習慣も身につきやすくなります。
「中高一貫専門塾WAYS」では、家で勉強できないお子さんに対して、勉強法から指導しています。
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投稿者プロフィール
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