令和3年度 早稲田高校 1年生 数学 1学期 期末テスト分析
こんにちは。定期テストの結果はいかがだったでしょうか。
もちろん結果自体も気にするべきではありますが、自分ができていないところを復習して知識の抜けをなくし、今後の学習に結び付けていくことの方がより大事なことです。
今回は早稲田高校の1年生1学期期末テストの分析をしていきます。
このページの目次
試験範囲
今回の試験範囲は平面ベクトルです。ベクトルの定義などはすでに中間で扱われていたため、図形問題への応用やベクトル方程式の問題が中心となっています。
問題構成
大問 | 内容 | 基礎・標準・応用 | 出題元 | 問題数 | 配点 |
1 | 交点の位置ベクトル | 標準 | 問題集 | 1 | 16 |
2 |
直線の方向ベクト ルと法線ベクトル |
基礎 | 教科書 | 2 | 6 |
3 | 図形のベクトル方程式 | 基礎 | 問題集 | 3 | 9 |
4 | 図形のベクトル方程式 | 標準 | 問題集 | 1 | 3 |
5 | 3点が同一直線上にあることの証明 | 標準 | 問題集 | 3 | 18 |
6 | 垂線のベクトル | 標準 | 問題集 | 2 | 16 |
7 | 終点存在範囲 | 応用 | 問題集 | 2 | 16 |
8 |
等式で与えられた 点の位置 |
応用 | 問題集 | 2 | 16 |
問題数と出題傾向
基礎・標準・応用
|
合計問題数 | 合計点数 |
基礎 | 5 | 15 |
標準 | 7 | 53 |
応用 | 4 | 32 |
出題元 | 合計問題数 | 合計点数 |
教科書 | 2 | 6 |
問題集 | 14 | 94 |
標準レベルの問題を中心に構成されています。応用、となっている問題も前半は標準レベルの問題なので、問題集をやり込めば正答できる問題が大半です。
内容も、配布されている問題集を隅々まで解いていれば、一度は取り組んだ経験があるような問題がほとんどです。ただし、複数の問題の要素を組み合わせた問題や、考え方が分かっていないと手が出せない問題なども含まれているため、解法を深い部分まで理解しておく必要があります。
大問ごとの分析
大問1 交点の位置ベクトル
三角形の内部に線分を引き、その交点に向かうベクトルを求める問題です。非常に重要かつ有名な問題で、入試でもたびたび扱われます。確実に取れるようにしておきたいところです。
大問2 直線の方向・法線ベクトル
与えられた直線に平行・垂直なベクトルを一つ求める問題です。ベクトルを正しく理解していればすぐわかる問題で、入試でもこれを利用する問題は比較的多く見受けられます。ただ、その自明さから教科書や問題集では大きく扱われにくく、意外と穴になりやすい部分でもあります。
ただ解ければいい、という考え方ではなく、登場した知識を正しく理解する勉強を心掛けましょう。
大問3 図形のベクトル方程式
与えられた図形のベクトル方程式を求める問題です。(1)と(2)は問題集にも載っていますが、(3)はこの形では載っていないため、『ベクトル方程式とは何か?』を正しく分かっていないと立式できない点が要注意です。
大問4 図形のベクトル方程式
大問3とは逆にベクトル方程式から図形を求める問題です。これも問題集に類題が載っていますが、式変形の手順にはベクトル特有の計算が多く登場するため、ただ暗記するだけだと再現は難しいです。
ベクトルの計算でやっていいこと・やってはいけないことを意識して計算できるようにしましょう。
大問5 同一直線上である証明
指定された三角形内の3点が同一直線上に存在することを示す問題です。平行四辺形を用いた類題が問題集にあり、小問が細かく設定されているので取り組みやすいと思われます。
大問6 垂線のベクトル
3辺が分かっている三角形の垂線のベクトルを求める問題です。これも比較的有名ですが、問題集とはやや設定が異なるため、必要な値を出すための作業を一つ挟まなければなりません。気付いてしまえば難しくはないものの、必要な情報を得るためにどんな計算をすればいいか分析する力が必須と言えます。
大問7 終点存在範囲
s、tを係数にもつベクトルについて、s、tが動いたときの終点の存在範囲を求める問題です。(1)は有名ですが、(2)は問題文がsではなく2sで書かれていたりs、tの範囲に等号が無かったりなど、理屈をしっかり分かっていないと正しく答えられないでしょう。
大問8 等式で与えられた点の位置
点Pに関するベクトルの等式から点Pの位置を判定する問題です。(1)は頻出なので解けなかった場合は確実に解けるよう復習しておきましょう。(2)は『Focus』などの入試用参考書に取り組んでいないと見られないレベルです。既存の知識を深く理解し、この問題にはこれが使える、と臨機応変に適用する練習が必要になります。
傾向と対策
試験範囲が平面ベクトルの応用部分中心であったこともあり、すぐに答えが出る問題はあまり多くありません。しかし、既に書いた通りほとんどの問題が問題集に載っているため、その問題を周回し定着させることが最大の対策となります。配布されている問題集を隅々まで解くよう心掛けましょう。
周回する際は、『自力で解けた問題』『教科書や解説をヒントにすることで解けた問題』『全く解けなかった問題』のように問題を分類し、後半二つの『自力で解けなかった問題』を自力で解けるようにすることを意識しましょう。
また、早稲田高校の定期テストには時折入試レベルの問題が登場することもあります。その面では今回は解きやすいテストだったと言えるかもしれません。さらに高得点を目指すのであれば、解法を表面的に暗記するのではなく『なぜその解き方で解けるのか』を考えながら解いて、知識を深く理解していくことを目指しましょう。
投稿者プロフィール
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